大雪山〜十勝連峰大縦走
五色岳 1868m
化雲岳 1954m
忠別岳避難小屋→五色岳→神遊びの庭→化雲岳→

この日も快晴だった。南にトムラウシを見、振り返ると大雪の山々。すばらしい展望の縦走路である。途中にはきれいな花が咲き乱れ、地塘の水面には青い空が映っている。天上の楽園を行くである。
化雲平からトムラウシ

 忠別小屋から五色岳山頂 1991年トムラウシ登山

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2007年78

今日の歩行時間は5時間20分なので、ゆっくりの出発にした。隣にテントを張ったグループはずいぶん早く出発していったのだが。
今日も快晴で、空は真っ青だ。
テントをたたんで出発したは6時半である。本当はもっとゆっくりでもよかったのだが、天気もよくて、まぶしい白の雪渓と輝く緑の山をみていると、とてものんびりしておれないのだ。
雪渓を登って稜線の分岐に着いたのは645分である。今日は五色岳・化雲岳を縦走して、今回の縦走の中間点に聳えるトムラウシに登るのだ。
分岐から縦走路を望むと、行く手間近には屏風のような稜線が聳えている。この左の少しだけ突き出たところが五色岳のようである。
広い稜線の縦走路にはハイマツが緑の絨毯となって広がり、その中に登山道が続いている。
道の右は絶壁で、その向こうに雪田が広がる山々が聳えている。振り返ると忠別岳が大きく鋭く聳えている。その左奥には旭岳、すばらしい眺めだ。
私は1991年にトムラウシから表大雪に縦走したので、それで大雪山の登山は経験したと思っていた。でも、そのときは化雲岳を過ぎたあたりから雲が湧いてきて、白雲小屋までの間はずうっと雨だったのだ。だから大雪連峰中最高の展望が広がる高根ヶ原縦走のすばらしさを知らなかったし、忠別岳も五色岳もたんなる縦走路の中の平凡な通過点としか認識していなかった。でも、こうして快晴の空の下を歩くと、私が大雪の本当のすばらしさをほとんど知らなかったことに気づいてしまう。今回、この大縦走をやって本当によかったと思うのだ。
五色岳への登りが始まる。ハイマツのブッシュの中を登って行くのだ。何度も振り返って忠別岳とその奥に聳える旭岳の写真を撮ってしまう。
ここまでは展望の散歩道のような平坦な道を歩いてきたのだが、五色岳への登りはハイマツのトンネルを急登するもので、すさまじくきつく感じた。
五色岳山頂に着いたのは725分である。そこには山名の標識はなくて、分岐の指導標がたつだけの小さな広場であった。
山頂からの展望はなんといってもトムラウシがすばらしい。ここまでは五色岳の稜線に遮られて見えなかったのだ。トムラウシは遥か遠くに聳えていて、今日あの山まで行くのかと思うと、いかにも遠く感じてしまう。
登ってきた方向には忠別岳と表大雪の山々。そして東にはニペソツと石狩岳の山々が連なる。大雪山というのは本当に雄大な山である。


私のテント、後ろは忠別岳


五色岳への道


五色岳へはハイマツのブッシュを登る


ハイマツのトンネルを行く


五色岳山頂



 化雲岳山頂へ
行く手にトムラウシ


化雲岳への道


神遊びの庭の分岐


化雲岳山頂


化雲岳山頂、後ろは旭岳


化雲岳へは五色岳山頂で右折して、ハイマツの中の平坦な道を行くことになる。下からは屏風のように見えた稜線を歩いて行くのだが、道はハイマツの絨毯にほとんど埋もれて、ブッシュを掻き分けて行く。これはかなりきつい。でも、ハイマツの中にはキバナシャクナゲが咲いていて、ハイマツから抜け出すとチングルマの大群落が広がっていた。
トムラウシを眺め、表大雪を眺め、足元のお花畑を眺め…、大雪の登山は本当に楽しい。

途中ではけっこう多くの登山者とすれ違った。トムラウシに登ってから表大雪を目指すというのは人気のコースなのだ。
木道になった。この木道はけっこう長く続いて、周りには一面お花畑が広がっている。やがて雪渓に着いて、まぶしい雪の上を歩いて行く。本当にこの縦走路は絶景の連続である。
行く手の丘のような山は、左がなだらかな傾斜なのに右は垂直に切れ落ちていて、そのピークにポツンと大きな岩が置かれている。これが化雲岳山頂なのだ。
その化雲岳に向かって木道を行くと左に池塘が広がっていた。池の周りのお花畑には白・黄・ピンクのたくさんの花が咲き誇っている。池塘の向こうにはトムラウシが聳える。なんてすばらしい…言葉もない。
分岐の指導標の前に着く。左がひさご池のキャンプ場へ下る道だが、私は右の化雲岳への道を行く。

昔、この道を歩いたときは、ほとんど平坦な道ばっかりだったと記憶しているのだが、今こうして歩いてみると、けっこうきついアップダウンが繰り返されるのだ。
化雲岳へは背の低いハイマツの中を登る。かなり急な登りが続き、ようやく傾斜が緩まると、右には表大雪の全景が広がった。これを眺めながら、山頂の巨岩を目指して行く。

山頂着は9時であった。7人の登山グループが休憩していた。彼らは大雪山の監視員で、私が今日泊まる予定のトムラウシ南沼の様子を教えてくれた。さらに、明日の南沼から美瑛富士避難小屋までの縦走路のことを訊いたら、体力勝負と言われてしまった。とくに最後に越すことになるオプタテシケの登りはすさまじくきついらしい。普通はオプタテシケの手前の双子池に泊まるらしい。でも、そこは熊が出没するらしいのだ。悩んでしまうところだ。
層雲峡を出発して富良野岳まで縦走するつもりだといったら、大激励されてしまった。


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