BACK 北海岳から忠別岳
2007年7月8日
今日の歩行時間は5時間20分なので、ゆっくりの出発にした。隣にテントを張ったグループはずいぶん早く出発していったのだが。
今日も快晴で、空は真っ青だ。
テントをたたんで出発したは6時半である。本当はもっとゆっくりでもよかったのだが、天気もよくて、まぶしい白の雪渓と輝く緑の山をみていると、とてものんびりしておれないのだ。
雪渓を登って稜線の分岐に着いたのは6時45分である。今日は五色岳・化雲岳を縦走して、今回の縦走の中間点に聳えるトムラウシに登るのだ。
分岐から縦走路を望むと、行く手間近には屏風のような稜線が聳えている。この左の少しだけ突き出たところが五色岳のようである。
広い稜線の縦走路にはハイマツが緑の絨毯となって広がり、その中に登山道が続いている。
道の右は絶壁で、その向こうに雪田が広がる山々が聳えている。振り返ると忠別岳が大きく鋭く聳えている。その左奥には旭岳、すばらしい眺めだ。
私は1991年にトムラウシから表大雪に縦走したので、それで大雪山の登山は経験したと思っていた。でも、そのときは化雲岳を過ぎたあたりから雲が湧いてきて、白雲小屋までの間はずうっと雨だったのだ。だから大雪連峰中最高の展望が広がる高根ヶ原縦走のすばらしさを知らなかったし、忠別岳も五色岳もたんなる縦走路の中の平凡な通過点としか認識していなかった。でも、こうして快晴の空の下を歩くと、私が大雪の本当のすばらしさをほとんど知らなかったことに気づいてしまう。今回、この大縦走をやって本当によかったと思うのだ。
五色岳への登りが始まる。ハイマツのブッシュの中を登って行くのだ。何度も振り返って忠別岳とその奥に聳える旭岳の写真を撮ってしまう。
ここまでは展望の散歩道のような平坦な道を歩いてきたのだが、五色岳への登りはハイマツのトンネルを急登するもので、すさまじくきつく感じた。
五色岳山頂に着いたのは7時25分である。そこには山名の標識はなくて、分岐の指導標がたつだけの小さな広場であった。
山頂からの展望はなんといってもトムラウシがすばらしい。ここまでは五色岳の稜線に遮られて見えなかったのだ。トムラウシは遥か遠くに聳えていて、今日あの山まで行くのかと思うと、いかにも遠く感じてしまう。
登ってきた方向には忠別岳と表大雪の山々。そして東にはニペソツと石狩岳の山々が連なる。大雪山というのは本当に雄大な山である。
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私のテント、後ろは忠別岳
五色岳への道
五色岳へはハイマツのブッシュを登る
ハイマツのトンネルを行く
五色岳山頂 |