ぺんけぬーしだけ

標高 1750m
登山口→1:40→稜線→40分→ペンケヌーシ岳山頂→30分→稜線→1:20→登山口

去年チロロ岳に登ったときにペンケヌーシが見えて、どうしても登りたいと思った。天気も恵まれて、山頂からは日高の山を眺めることができたが、帰りに車がパンクしてしまった。
稜線からペンケヌーシ岳

BACK ペケレベツ岳

2007年718

温泉から出てから日高町にある営林署に行って、林道の鍵を借りた。昨年、チロロ岳に登ったときにこの営林署に来たことがあるのだが、驚いたことに閉鎖されていた。玄関の張り紙を見たら、この建物のすぐ裏に新しい建物ができたのだ。
無事、鍵を借りることができた。
この街の中で、携帯が使えるうちにもう一つ確認しておくことがある。私はペテガリ岳にも登りたいと思っているのだが、昨年は林道が不通で断念した。もう開通しているだろうと、確認の電話をした。ところが、今もって不通のままであった。開通の見込みはないのだそうだ。ペテガリはあきらめるしかないようだ。
道の駅で泊まった。


718

昨夜は夜中に目が覚めてしまって、眠くなるためにと夏目漱石の小説を読んでいたら2時過ぎまで起きていることになって。目が覚めたら4時半を過ぎていた。
あわてて車を発進させ、登山口に向かう。
昨日確認した天気予報では、曇りで降水確率30%だったのだが、雲が切れて青空が見え始めている。今日の天気は期待できそうだ。
国道から林道にはいると、すぐにゲートがある。これを営林署で借りた鍵で開けて、さらに走り続ける。
林道はすごく手入れされていて、未舗装であるが走りやすいのだ。でも、パンケヌーシの登山口の六の沢までは15kmほど走らなければいけない。
チロロ岳の登山口の曲り沢を過ぎ、さらに走り続ける。六の沢出合いにはパンケヌーシ登山口の標識があった。でも、ここから道は極端に悪くなってガタガタの道を走って行く。
行く手に滝が見えてくると、その前に広場がある。その先の道はものすごくダートなので、ここに車を停めることにした。
今日登るパンケヌーシの登山道は沢登りの道である。沢靴と登山靴のどちらを履いてゆくか迷ったが、沢靴で登ることにした。ガイドブックでは沢の水量はすくないから、登山靴でも登れると書いてあるのだが、靴の濡れを気にしながら登るのは鬱陶しいので沢靴にしてしまった。それに登り2時間10分だけなので、全コース沢靴でも支障はないだろうと思う。
歩き始めたのは645分である。その頃には青空が広がっていた。今日は快晴の中で登山ができそうだ。でも、天気予報は曇りだったはずだが…。
滝の前を右にターンする。林道は続いていて、ダートではあるが四輪駆動車なら十分走れそうな道である。
林道はもう一度ターンをして滝の上で流れを渡る。でも、その左に赤テープがあって、これが登山道の入口らしい。流れに沿って滝のほうへ下る。本当にこの道でいいのかと心配になったが、すぐに右から沢が合流してきて、登山道はこの沢を遡るのだ。
真っ青な空のもと、沢を遡って行く。
本当に水の流れは少なくて、これなら登山靴で充分だと思う。でも、沢靴のほうが足元を気にしなくていいからラクである。
落差が急なところには必ず潅木の中に捲き道がつけられていて、赤いテープの印もわずらわしいくらいたくさんあって、迷う心配はまったくない。
どんどん沢を登って行くと、しだいに傾斜が緩くなって、輝く緑のダケカンバの林が見えてくる。もう源頭かと思ってしまったがそうではなくて、流れは細まっても、さらに沢登りは続くのだ。樹林の間を抜けて頭上が明るくなるとお花畑が広がっていた。すばらしくきれいだ。日が明るく射していて、黄色いミヤマキンバイや白いワタスゲが輝いて見える。ここが源頭かと思ったら、もう少し細流に沿って登らなければいけない。
登ってきた方向を振り返ると、双耳の高い山が見える。あれがチロロ岳かと思ってうれしくなった。(でも間違いであった。)
細い流れを上りきったところで再びお花畑にでる。雪渓が少し残っていた。ここが本当の源頭のようである。
ここからはお花畑の中を稜線に向かって登って行くのだ。振り返る山並み、足元のきれいな花々、本当に楽しい登山である。天気が晴れているだけで、山は数倍楽しくなるのだ。
砂礫の斜面の横を通って一つのピークを越すと、ゆくてにパンケヌーシの山塊が見えてきた。山頂まではけっこう遠い。
緩やかに下って、それから急な登りになる。ハイマツの中に続く道を急登すると、行く手に巨岩が見えてきた。登山道はこの巨岩の上に出るのだ。
巨岩の上からは日高の山の一端を眺めることができて、東側には双耳峰のりっぱな山が聳えている。私はこれをチロロ岳と思ってきたのだが、ここで地図を確認したら芽室岳であった。

足元の花々を眺めながら登って行く。
ようやくピークに登り着くと、そこから平坦な尾根道が山頂に続いていた。
青空のもと、山頂を目指してのんびりと歩いて行く。山頂はすぐそこだ。360度の展望が広がり、立ち止まっては景色を眺め写真を撮って、ゆっくりと歩いて行く。至福のひと時といってよい。
山頂到着は850分である。
すばらしい展望。芦別山塊、その左にもうひとつ高い山が見える。夕張岳なのだ。
北には十勝連峰とそれに続くトムラウシ、はるか遠くに大雪山系が見える。そこから少し右に離れたところには石狩岳とニペソツ山。
南には山頂から伸びる尾根が続いているのだが、そこに二つの山が並んで顔をだしている。これがチロロ岳であった。東には芽室岳が聳え、そこから南に長い稜線が延びている。その稜線の後ろに連なる高い峰が伏美岳・ピパイロ岳であった。地図と磁石で見える山々を確認する。本当にうれしくなる展望である。
天気もいいし、景色を眺めながらのんびりしてしまった。
でも、この山頂には虫が多くて、けっこう煩わしい。
登ってきた道を引き返し、沢の入口近くまできたら、10人ほどの登山グループに会った。ペンケヌーシはマイナーな山だと思っていたのだが、けっこう登られている山だったのだ。
車の前に戻ったのは11時を少し過ぎた頃である。
車を走らせて行くと、途中で妙にハンドルをとられるようになった。おまけにカランカランと変な音がする。一度車を止めて車底を確認したが何か挟まっているということもない。再び走り始めたが、どうにも異音が収まらないのでもう一度確認したら、タイヤがパンクしていた。
タイヤの交換を行った。

明日は神威岳に登る。天気が心配なのだが、ともかく行ってみることにした。
日高町のあたりは快晴だったのだが、海に向かって下るにつれて、どんよりとした雲に覆われるようになった。
静内町に入って、コインランドリーを見つけたので、汚れた衣類をすべて洗濯することにした。これできれいになった。
このすこし先にイエローハットがあったので、タイヤを買った。
今夜は三石の道の駅に泊まった。


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道の駅樹海ロード日高


新築の日高営林署


国道から3.5kmでゲートがある


入口に滝がある


沢登りが始まる


源頭かと思ったが、まだ沢は続く


沢は本当に細くなってきた


ようやく源頭につく


もう一段上がると本当の水源があった


チングルマの群落の中を行く


山頂への道


ペンケヌーシ岳山頂


山頂にて



林道でパンク修理をした





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