2010年7月31日
真夜中の0時半に仙台を出発した。東北自動車道を走って、郡山ジャンクションから磐越道に入る。会津坂下で高速を下りて、あとはカーナビ任せでひたすら走り続ける。只見を過ぎて、黒谷に向かう途中で路肩に車を停めて休憩。空はどんよりとした厚い雲に覆われていて、今にも雨が降りそうである。天気の悪い時に登山したくないのだが…、と少し待つことにした。1時間ほど仮眠して目が覚めたら雨になっていた。今日の登山は止めようかと思ったが、携帯で天気予報を確認したら、日中は晴れとなっている。天気が回復することを信じて、登山口に向かった。
細い林道を走って、「いわなの里」に着く。この構内を抜けて少し行くと林道終点で、広場に車がたくさん停まっていた。
身支度を終えて、歩き始めたのは7時25分である。今日登る会津朝日岳は往復7時間20分のけっこうハードな山なのだ。帰って来るのは15時くらいになりそうだ。
すぐに橋を渡る。左に沢の流れの音を聞きながら平坦な道を行く。10分ほどで再び橋を渡るのだが、そこに「荒禿沢・山頂まで5.4km」と書かれた白い標柱があった。(以後登山道のポイントとなるところには、かならずこの標柱がたっていた)
平坦な沢沿いの道がさらに続くが、登山口から30分ほどで登山道は沢の流れと合流してしまった。沢の中の岩を越えて歩いて行く。二度目の徒渉点には虎縞のロープが張ってあった。これを渡ったら再び草木の間の登山道になったが、傾斜はきつくなった。
樹林の中をジグザグに登って行くと、なにやら騒騒しい音が聞こえてきた。登山道の草刈りをしているのだった。草木が刈られていたおかげで雨の後なのにズボンを濡らすことなくここまで歩いて来れた、感謝である。
「三吉ミチギ」という水場に着いたのは8時25分である。登山口からちょうど1時間であった。
今日の登山は長丁場なので、2リットルの水を背負ってきたのだが、せっかくの水場なので、ここの水を飲んだ。冷たくておいしかった。休憩していたら草刈りをしていたおじさんが登ってきた。登山道を4区間に分けて草刈りをしていて、このおじさんはここまでが受け持ちなのだそうだ。
三吉ミチギからはさらに傾斜が増して、急な斜面をジグザグに登って行く。途中、ロープの下がる急な登りが二カ所あったが、あとはほとんどジグザグ道である。行く手が明るくなって、白く枯れた杉の木が見えてきたら、すぐに「人見の松」に着いた。9時25分になっていた。山頂まで2.6kmという標柱があった。ここは展望台になっていて、ガイドブックには浅草岳を望むことができると書いてあるのだが、雲が湧き上がって来ていて、遠くの山を展望することはできなかった。
人見の松からは灌木の尾根を急登するのだ。道は露岩になっていて、かなり険しい登りである。あちこちにロープが下がっていて、これにすがって岩場を越えて行く。15分ほど岩場を登ると、傾斜が緩まって展望の尾根に出た。行く手には大きく朝日岳が見えるのだが、山頂は雲に隠れていた。
緩やかな尾根を行くと、すぐに「叶ノ高手」に着いた。巨木が茂っていて、展望はあまりなかった。
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