BACK 鎌倉散策 北鎌倉
2008年9月9日
歩いてきた道を戻り、踏切を渡って建長寺に向かった。
建長寺は、建長5年(1253)に5代執権北条時頼が国家興隆と北条家の菩提を祈るために建てられた寺である。鎌倉五山の筆頭の寺院であり、それにふさわしい堂塔伽藍が立ち並んでいる。
総門をくぐってって境内に入ると、まず大きな三門がそびえたっている。
門には「建長興國禅寺」という金文字の額がかかっている。この文字は後深草天皇の筆というが、どうも違うらしい。
三門の右には茅葺きの屋根の鐘楼がある。ここに架かる梵鐘は国宝なのだ。建長7年(1255)北条時頼の発願で鋳造されたもので、蘭渓道隆筆の銘文が浮き彫りにされているのだ。
山門から参道を行くと、正面にたつのが仏殿である。これも元々ここにあったものではなくて、東京の芝増上寺から徳川秀忠夫人の御霊屋を移築したものなのだ。この前にはヒャクシン(拍槙)の巨木があった。
仏殿のすぐ後ろには法堂がある。法堂としては関東最大規模のもので、中に入ると天井には雲龍図が描かれている。でも、鎌倉時代とか江戸時代のものではなくて、2002年に小泉享作によって描かれたものなのだ。
法堂からさらに進むと唐門がある。これも、仏殿と同じく徳川秀忠夫人の御霊屋から移築したものなのだ。重要文化財に指定されている。
唐門の中には方丈がある。これは京都の般舟三昧院から移築されたものである。方丈の後ろには夢想疎石の作という庭園が広がっている。真ん中に心字池を配した緑が美しい庭であった。
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