BACK 甫与志岳
2005年2月14日
昨日はコンビニの駐車場に車を停めて、そこで寝た。
この駐車場は仙巌園のすぐ近くにある。鹿児島の観光地ではここが一番北にあって、ここから南下していこうと思っているのだ。
まず腹ごしらえ。コンビニの隣にファミレスがあるので、ここで朝食をとった。朝食はドリンクバーがついて、399円であった。安い。
9時頃、仙巌園に行く。
ここは19代島津光久が築いた別邸なのだが、桜島を借景にしたすばらしい庭園である。
入園料はけっこう高くて、1000円もするのだ。
門をくぐると、まず反射炉跡がある。島津斉彬は幕末にあって、開明名君といわれたのだが、この地で多くの西洋科学の実験をしたのである。製鉄のための反射炉もその一つで、この反射炉で大砲をつくったりしている。
道順にしたがって進むと正門があり、正門から左に緩やかに登ると、赤く塗られた錫門がある。ちゃちな門なのだが、瓦が錫でできている。薩摩で錫が精練できるようになって、その錫でつくられているのだ。当時は島津家の当主と嫡男しか通れなかったのだという。
この門を潜ると庭園の入り口である。
正面には磯御殿があるのだが、この中に入るのはさらに500円を払わなければいけない。やめた。
庭園に入ると真っ正面に大きく桜島がそびえている。すごく雄大な庭園である。
庭には灯篭がいくつかあるのだが、ほとんど自然石を使っている。手を加えていないのだ。
最初の灯篭が獅子乗せ大石灯篭で、傘の上に、まさに翔びかからんとする獅子の石像がのせられている。
そしてもう一つの灯篭が鶴灯篭で、これは日本初のガス灯がともされたのだ。
浜御殿に隣接された池をみて、振り返ると山肌にある大岩に千尋巌と刻まれている。
それから黒い東屋の前に出た。これが望嶽楼、なるほどここから桜島を眺めるのはすばらしい。これは琉球王から贈られたものなのだそうだ。
薩摩独特の石垣造りの道に入ると曲水の庭がある。石垣の上にあって、ここに流れが作られている。ここで曲水の宴を開いたのだそうだ。これは平安貴族の遊びではないか。
坂を登って行くと右に笹薮があって、江南竹林。中国から取り寄せた孟宗竹なのだ。
最後にたどりついたのが「猫神」。
そのすぐ横に「濾過池」という石造りの小さな家があった。
大急ぎで仙巌園を廻ったが、次は尚古集成館を見る。
ここは28代藩主島津斉彬が起こした集成館工場が建っていたところなのだ。
この中で島津家の歴史を細かに知ることができる。
隣に別館があるが、今は島津家に伝わる雛人形・御所人形の展示をしていた。
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