BACK 岳岱
2009年6月29日
弘前の道の駅で目を覚ましたのは4時頃であった。すぐに車を発進させる。今日は高層湿原がきれいな田代岳に登るつもりなのだ。道路地図見ると弘前の座頭石から林道が通じているので、これを走ることにした。すごいガタガタ道は覚悟の上である。
すぐに土の道になって、枝が道に覆い被さるようになった。すさまじい悪路をどんどん走って行くと、切り通しがあって、この間は落石で埋まっていた。これを何とか通過して、カーブを繰り返して上って行ったら、再び同じような切り通し。その先は整備したばかりの道になった。傾斜はきつくなったが、ガタガタはなくなった。この調子なら…と思ったら、倒木が道を塞いでいて、車の通行は無理であった。引き返すしかなかった。
目屋村からも林道があるので、こちらにむかった。ところが、林道の入口には通行止めの標識、田代岳へは大館市から入山するしかないようで、今回はあきらめるしかなかった。
仕方がないので、十和田湖の近くにある白地山に登ることにした。この山も山頂付近には湿原が広がっているのだ。
目屋から車を走らせて碇ヶ関に着く。国道から離れて久吉ダムに向かうと、道は舗装されていて快適である。「たけのこの里」を過ぎると舗装道は終わったが、ひどいガタガタの道ではない。普通乗用車でも十分走れる道である。
林道はどんどん山に向かって登って行く。こんなに登ってしまったら、山頂まで行ってしまうのではないかと思うほど高度を稼いでゆく。ガイドブックを見ると、登山口と山頂とはほとんど標高差がないのだった。
尾根を走るようになって、道が左にカーブするところに碇ヶ関村と平賀町の境界標識があった。ここが白地山登山口のはずである。駐車スペースがあるが、登山口の標識はなくて、本当に登山口かどうか不安である。時間は8時になっている。田代岳のために時間をとられてので遅くなってしまったのだ。
登山口らしきところには針金で柵が設けられていて、徒歩以外進入禁止という表示があった。
磁石で方向を確認すると、道は南東に向かっているので登山道に間違いないようだ。道は林道のように広くて、ほとんど平坦である。でも、この広い道のあちこちには大きな泥濘があって、これを避けて踏み跡が続いていた。
それにしても美しいブナ林が続く。うれしくなってしまう…のだが、驚いたことに、道にはゴミがいっぱい散らばっていた。新聞広告のチラシや、ペットボトル、空き缶、コンビニ弁当の空き箱、いったいこれは何ナノだと思ってしまう。山菜採りに来た人が残していったもののようだ。里の人は行楽のようにして、季節に山菜採りにくるのである。ほとんど遊びがてらで来るのだから、マナーがまるでないのだ。
道には一切指導標がなくて、登山者を歓迎していないようなのだが、自然を汚すのは登山者ではなくて、遊びがてらやってくる連中なのだが。
泥濘の中には轍があって、本当に車で入ってくるのがいるらしい。せっかく美しいブナの森なのに、すごく残念である。
平坦な林道を15分ほど歩くとブナ林の中の広場に着いて、その先は細い山道になった。ここからは少し下る。鞍部の先は尾根の左斜面をトラバースするようになる。でも、右の山側から小さな流れがいくつも落ちてきていて、それが道に泥濘をつくっていた。けっこう大きな泥濘が広がっていて、これを通過するのに手間取ったりする。ようやく泥濘を通過すると、道は緩やかな登りになって、尾根の左側を歩いて行く。
尾根の上に出ると美しいブナ林が広がって、その中まっすぐに道が続いている。傾斜はなくて、楽しいブナの森散策路である。
一旦緩やかに下ってから登りが始まる。背の高い笹が生い茂っていて、その間を登って行くのだ。これがガイドブックにある902mピークへの登りである。
でも、そんなに長い登りではなくて、すぐに平坦な尾根を行くようになる。登り切ったところに三角点か標識があるのかと思ったら何もなかった。
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