BACK 和賀岳
2009年6月28日
「道の駅あに」から森吉山の登山口に車を走らせる。40kmくらいである。昔、この山に登ったときはスキー場の駐車場に車を停めて寝たのを思い出した。
こめつが山荘に着いたのは5時50分、車が1台だけ停まっていた。
こめつが山荘って、昔は山小屋だったと思うのだが、今は営林署所管になっていた。
身支度をして歩き始めたのは6時である。こめつが山荘の右は草地の広場になっていて、りっぱな東屋がたっている。テント場もあるのだが、今は使われていないようだ。この草地の広場の奥に登山道入口がある。昔見た指導標がそのまま残っているのには感動した。
登山口から山頂までは5.8kmである。
きれいな林の中を行くと、すぐに草茫々のゲレンデに出る。今、スキー場ってやってるんだろうか。この草茫々に沿って少し行くと、ゲレンデにつけられた作業道にでる。そこには一の腰まで2km、標高876mという指導標がたっていた。
作業道を5分ほど登って行くと、登山道という標識があって、右の林の中に入る。
杉の林を抜けて、自然林の中を緩やかに上って行く。涸れた小さな沢を渡ると尾根を登るようになって、傾斜はきつくなった。
林の中を20分ほど登ると再び作業道に出て、そこには6合目の指導標がたっていて、一の腰まで1.3kmと書かれていた。ゲレンデを見下ろすと、大きなリフト乗り場が見える。
ここでは作業道を横切って、草が生い茂る斜面を登って行く。蕗などが生い茂る急斜面には木板で階段が設けられている。再び林の中の登山道に入ると、きつい登りが始まった。
ブナなどの自然林が広がっているのだが、すごく急な登りが続く。30分ほど登ったところに勘助道入口の分岐があった。ここから右に少し行くと、ゲレンデにつけられた作業道があって、そこには7合目の指導標がたっていた。勘助道はこの作業道を登ってゆくらしい。分岐に戻って、再び林の中を急登する。道には大きな岩がゴツゴツと突き出していて、すごく険しい道が続く。でも、このあたりからイワカガミが見られるようになった。可憐なピンクの花である。
林から抜け出すと指導標の立っているのが見えて、そこが一ノ腰であった。ここで一気に展望が広がって、目の前には長く裾を引く森吉山が聳えている。森吉山の眺めは、この一ノ腰からが最高である。時間は7時11分になっていた。登山口から1時間15分で登ってきたことになる。
森吉山を眺めながら休憩した。ベンチが置かれていて、休憩するにはぴったりの場所である。ここには三等三角点があるので、立派な山頂といっていい。
一ノ腰から下って行く。けっこう急な下りである。道端にはたくさんのイワカガミが咲いていて、イワヒゲの小さな群落があったりする。
10分ほど下ると木道になって、雲嶺峠に着いた。ここは勘助道との合流点でもある。帰りは勘助道を歩いてみようかとも思った。笹の生い茂る中に木道が続く。時々草地が広がって、湿原のようになっている。時々ニッコウキスゲも咲いているのだが、群落というほどではない。花の時期はこれからなのかもしれない。
草原が広がる中の木道を歩いて行くのはすごく楽しい。ほとんど平坦な道が続き、道端のいたるところにイワカガミが咲いている。時々湿原が現れて、小さな池があったりする。
左には大きく森吉山が聳え、振り返ると一ノ腰は三角峰となって聳えている。森吉山ってこんなにきれいなところだったけと思ってしまった。もう一度登ってよかった…と思う。峠から15分ほどで避難小屋に着いた。ここは前山で、小屋の横には大きな神社がある。木の鳥居は朽ちて傾いているが、社殿は立派である。戸を開けて中に入ると、賽銭箱の横に不動明王が置かれていた。神社の後ろには冠岩という巨岩が聳え立っている。岩の前にはベンチが置かれて休憩所になっていた。
避難小屋の中を覗いてみると、広い板敷きで、けっこう快適に泊まれそうであった。
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