私の東北の山百選
まやさん

標高 1020m
摩耶沢登山口→中道コース→2:00→ソリクラコース分岐→1:30→摩耶山山頂→ソリクラコース→摩耶沢登山口

この山はすさまじい岩壁に囲まれた山である。帰りはソリクラコースを下ったのだが、途中で立往生してしまったりした。ともかく、この山はお勧めである。
摩耶山の岩壁

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2004年1017

登山口に車を停めて車の中で寝た。
空が明るくなってからもしばらくウトウトしていたが、ともかく出発することにする。昨日もちょっと飲みすぎたようで、朝食を食べる気がしない。
車をスタートさせて、橋を渡った左に登山道入り口があった。昨日は暗くなっていたため、これを見つけることができなかったのだ。このあたりは工事の真っ最中で、至るところに起重機がおかれていて、道にもそのキャタビラの跡がついている。
登山口の横のスペースに車を置いてスタートした。この摩耶山はすごい岩場の山で、ガイドブックを読めば読むほど、びびってしまうのだ。期待でワクワクしてしまう。
初めは樹林の中の道を行く。緩やかに登って行くが、すぐに登りがきつくなった。
困ったことが起きた。倒木がめちゃくちゃに多いのだ。
今年は台風の当たり年で、いくつもの台風が上陸して、日本各地に大きな被害を与えているのだが、この登山道もそうした被害をうけていて、多くの倒木があったのだ。これを越えるのはえらく体力を消耗する。なんとかしてもらわないと、どうしようもない。
梯子や鎖場がでてくる。ここの梯子はひどく不安定な気がして、登っていて恐くなってしまう。
長い鎖場があった。本当に急登である。30mほど鎖を手繰って登るとピークに着く。ここからは間近に摩耶山をみることができる。すさまじい大絶壁の山である。
そして、私がこれから登る登山道もすごい。これを本当に登らなければいけないのかと思ってしまうような道だ。とんでもない山に来てしまった。
このピークを少し下る。鞍部に着くとそこが分岐になっていて、私がこれからたどる中間道と同じ所要時間で、山頂まで90分と書かれていた。
その分岐の道を覗いてみると、すぐに梯子がかかっている。なんか険しそうな道である。
さらに急登する。すぐにまた分岐があった。ソリクラコースの分岐で山頂までは1時間である。でも、ここからみる登山道は鋸の歯を行くような感じである。
長い鎖をよじ登る、梯子がある、もう夢中である。
目の前に絶壁がさえぎっている。どうするんだと思ったら、道は谷に向かって急降下する。この下りも半端じゃなくきつい。谷底に下り着くと、沢を渡って登りになる。
涸れた沢の中の道を急登するのだが、これもめちゃくちゃに険しい道であった。
大きな岩がゴロゴロする涸れ沢の道ををどんどん詰めて行くと、ようやく稜線に着いた。これで岩場の道が終わったのだ。心底、ほっとした。
稜線を行くと5分ほどで山頂に着く。展望は最高である。
自分が登ってきた道を振り返ると、本当に鋸の歯のような道で、よくまあ、こんな道を登ってきたものだと思ってしまう。
山頂ではガイドブックを眺めなが休憩していたのだが、同じ道を下るのもなにかしらもったいない。ガイドブックには案内されていないのだが、地図に道が書かれている。指導標にあった「ソリクラコース」である。
この道を下ってみたくなった。下りの岩場は登りの何倍もきついものである。安全を考えたら、絶対同じ道を下るべきなのだが、登りもメチャクチャきつかったんだから、どっちにしろ同じだと思って、ソリクラコースを下ることにした。(後でそんなバカなことをするんではなかったと反省することになるのだが…)
山頂から稜線を北にたどると、道は右にカーブして急な下りになった。このあたりですでに予感が適中して、すさまじく急な下りになった。しかも、道が心細い。しっかりした道ではないのだ。
この道は山頂部の大絶壁の下をトラバースして行く。すごい高度感。そのうえ、足場がザラザラしていてものすごく恐い。こんな道を来るんではなかったと反省したがもう遅い。ともかく膝をガクガクさせながら下って行く。ようやくトラバースが終わって尾根道になったが、この道も半端じゃなく急な下りである。
鎖場が続く。この鎖がひどく長い。1本で30mから50mくらいある。この長い鎖にすがって下って行くのだ。
尾根から右に外れて谷底に向かって下る。ここからはさらに急な下りになった。
谷底が見えてきたころに、行き詰ってしまった。3mほどの岩場なのだが手がかりがなくて、足場がとれない。道を間違えたのかと思って少し引き返したのだが、どうやってもこの道を行くしかないらしい。
気を落ち着かせなければいけない。深呼吸してこの岩場の上部で佇んでいたら、ヘルメットの登山者が登ってきた。この人はコースの巡回員で、この人に支えてもらってなんとかこの岩場を通過することができた。
話を聞くと、この摩耶山は今日が閉山日なのだそうだ。それはいいのだが、今日は閉山にそなえて鎖場の鎖をはずしてしまうのだそうだ。
今日、登ってラッキーだった。明日以降は鎖がないのだから、とても登れない山になっているのだから。
谷底で流れを渡って、対岸を登って行く。この道も心細い道で踏み跡がしっかりしていない。
ようやく登ってきた道と合流した。ため息が出た。今までの道に比べたら、この道はひどく楽なものに感じた。登ってくるときはとんでもなく険しい道だと思ったのだが。
どんどん下って行くと、登ってくるとき苦労した倒木が、切られて道が開かれていた。助かった。その伐採をしている2人に会ったのでお礼をいってしまった。
登山口に帰ってきたのは12時半である。
すごい山だった。でも面白かった。
空は真っ青に晴れていて、久しぶりのきれいな秋晴れになっていた。

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登山道入り口


倒木が道をふさいでいる


ソリクラコースは右に下る


尾根から沢に下る


山頂稜線にたどりつく


摩耶山山頂


山頂から北に向う


鎗ヶ峰と鉾ヶ峰を振り返る


岩場を長い鎖で下る


やっと戻ってきた





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