BACK 東北の旅 十二湖
2010年10月8日
崩山の登山口には100m先に倒木による危険箇所があると書かれている。心配しながら登山道に入る。
樹林の中のほとんど平坦な道を行くと、すぐに黄色のテープで迂回路に導かれる。これが危険箇所だと思うのだが、ちっとも危険に見えない。本来の遊歩道の上に大木が倒れかかっているのだけなのだ。迂回路もこの倒木を捲いたらすぐに遊歩道に戻った。遊歩道をそのまま進むと倒木の下をくぐることになるのだが、この倒木が完全に倒れたら危険ということらしい。
すばらしいブナ林の中が広がっていて、ほとんど平坦な道なので快適なブナ散策路と言っていい。10分ほど行くと、傾斜が増して登り道になった。道ばたには鮮やかな紫のトリカブトの花が咲いていた。
登山口から45分ほど登ったところに「白神山自然観察路」の指導標がたっていた。新しいもので、登山口まで1.2km、大峰分岐まで8.3kmと書かれている。大峰分岐というのは山頂のすぐ手前にあって、黒崎へ下る分岐なのだ。たった8.3kmなのにこれから7時間もかかるのかと不思議に思ってしまう。これならもっと早く小屋に着けるかもしれない。(甘かった。距離の問題ではなくて、この間にはたくさんのアップダウンがあるのだ。)
さらにブナの林を歩いて行くと、8時20分頃、ブナの木に日が差すようになった。今日の天気は良さそうだ。
山の斜面をジグザグに登って、右に谷を見下ろすトラバース道になると、「この先崩壊あり注意」の標識があった。そのすぐ先で樹林から抜出すと、その先はすさまじい断崖であった。これが「大崩」である。ここからの展望はすばらしくて、青い日本海が広がっている。真下はブナの樹海で、そこに十二湖のたくさんの池が散らばっているのだ。絶景である。
指導標がたっていて、登山口から2.3kmと書かれていた。まだこんな距離しか歩いていないのだ。断崖に沿って登山道は続いている。ロープが張ってあるのだが断崖からはできるだけ離れて登って行く。
断崖から左に離れて樹林の中の登りになった。ブナの林の下は一面の笹藪で、登山道はこの笹藪の間に続いている。一旦下って、それから登り返して行く。
ロープが張られた急斜面を登りきると指導標がたつピークに着いた。この指導標の下に「崩山」という標識が置かれていた。9時20分になっていた。山頂は樹林に囲まれていて、展望はない。さっきの大崩の展望はすばらしかったのだから、よしとしよう。少し休憩した。草むらに三等三角点が頭を覗かせていた。
崩山から次のピーク大峰岳までは2.7kmである。ガイドブックでは2時間かかるというのだが…。
NEXT 白神岳
BACK 青森県の山
|
|
大町桂月の碑がたつ登山口
迂回路があった
ベンチがあった
大崩れに着く
崩山山頂 |