私の東北の山百選
けいとうさん

標高 1445m
岳集落登山口→20分→水場→10分→畳石→1:15→鶏頭山避難小屋→20分→ニセ鶏頭山→20分→鶏頭山山頂→15分→ニセ鶏頭山→15分→避難小屋→40分→畳石→30分→登山口

この山はまったくの無名だと思う。その山にどうして私が登ったかというと、早池峰山から真っ直ぐに西に伸びる尾根を縦走したかったのだ。ところが、鶏頭山の先で道がよくわからなくて引き返すことになってしまい、おかげで、この山に登っただけということになってしまったのだ。

ニセ鶏頭から仰ぐ鶏頭山

 登山口から避難小屋へ
岳集落の駐車場


鶏頭山登山口


水の標識がたっている


畳石


鮮やかな緑の中を行く


鶏頭山避難小屋

2012628

早池峰山には何度か登ったのだが、ずうっと心残りだったのが、早池峰山山頂から西へ長く伸びる尾根を縦走できなかったことなのだ。この尾根の途中に鶏頭山がある。今回はこの縦走路を歩こうと思っている。
河原の坊または小田越から登り初めて、鶏頭山経由で岳に下るのが普通である。でも、登山口と下山口が違うとこの間(6km余り)、車道を歩かなければいけない。これを自転車を使って走ろうと思うのだが、岳から河原の坊へ向かう道はすさまじい登りなのだ。そこで、自転車で走るために逆コースをとることにした。岳の集落から鶏頭山に登って早池峰山山頂を目指すのだ。このコースは延々と登りが続くことになるのだが、仕方がない。
まず、車を走らせて河原の坊まで行き、自然保護センターの前に自転車を置いた。それから岳に引き返して、ここの駐車場に車を停めた。なお、6月〜8月の土日は岳・河原の坊間が車乗り入れ禁止になるのだが、今日は大丈夫。
身支度を終えて、歩き始めたのは6時ちょうどである。
すぐに橋を渡り、少し行くと分岐があって、「七折れの滝・鶏頭山」を示す指導標があった。ここから緩やかな坂道を上って行くと、5分ほどで登山道入り口に着く。
樹林の中を緩やかに登って行く。梅雨の時期だというのに、東北は今日もいい天気なのだ。
20分ほど登ると水場の標識があった。でも、水は十分持っているので通過。
水場から少し行くと、正面に大きな岩がそびえ立っていた。これを右から回り込んでさらに登って行く。この頃、登山道には数字が書かれた円盤が設置されていることに気がついた。これは頂上まで続いているのではないかと思う。
水場から10分ほど登ったところに「畳石」と書かれた標識がたつ岩があった。岩の上には草が生えていて、その大きさがよくわからないのだが、畳のようにはとても見えなかった。
この先、登りがきつくなった。木漏れ日の中を、息を切らして登って行く。クヌギの林の中にピンクのツツジの花が咲いていて、きれいであった。217番の円盤がおかれていた岩場に着くと、ここは展望が開けていた。
ちょっとした岩場を下って、所々に咲いているヤシオツツジを見ながら、
30分ほど急登を続けると、樹林の間に小屋が見えてきた。これが「鶏頭山避難小屋」であった。小屋の板壁には210番の円盤が貼られていた。この下の指導標には「早池峰山7170m、鶏頭山600m」とかかれている。ちなみに、岳までは2600mとなっていた。今、750分なので、2時間50分かけて2.6kmを登ったことになる。標準タイムよりすごく遅い。
避難小屋の中に入ろうとしたがどうしても戸が開かない。あれこれ試して、ドアノブは上に回して押すことがわかった。中に入って長い休憩をした。



 ニセ鶏頭山
岩がゴツゴツする道を登る


樹林から抜け出した


ニセ鶏頭山頂


20
分ほど小屋にいて、山頂を目指して出発。鶏頭山までは600mということなので、すぐではないかと思ってしまう。でも、実はここから険しい道が始まるのだ。
道には大きな岩が立ちふさがるようになって、岩屑に覆われた登山道が続く。小屋から25分ほど急登を続けると、樹林から抜け出して展望が広がった。ハイマツに覆われた斜面が広がって、頂上には巨岩が重なり、岩壁をつくっている。こんなのに登るのかと思ってしまう。
覚悟を決めて登って行くと、登山道はお花畑に入った。東北なので花はまだだろうと思っていたのだが、たくさんの花を見ることができた。展望もすばらしくて、真向かいには薬師岳から連なる稜線が見えた。
10分ほどハイマツの急斜面を登ると、行く手に鉄はしごが見えてきた。短いものなのだが、この横に指導標が立っている。ここが七折の滝の分岐であった。指導標には早池峰山まで5.6kmと書かれていた。七折の滝までは1.4kmで、その下山路には巨岩が二つ立っているのが見えた。
梯子を越えて、少し登ると再び梯子がある。この先は巨岩を越えて行くのだ。険しい岩場が続く。
巨岩のスリットを抜け、その先の梯子を登ると、そこがニセ鶏頭山山頂であった。9時ちょうどであった。ここには200番の円盤がおかれていて、お地蔵様も立っていた。
ニセ鶏頭山の山頂は巨岩の重なりで、落ち着いて座るところもないほどなのだが、眺めは最高である。行く手にはきれいな三角形でそびえる薬師岳が見え、その左にそびえるのが早池峰山である。早池峰山は前衛峰に隠れて少ししか見えないのだが、この前衛峰が中岳である。




 鶏頭山山頂へ
鶏頭山への道


鶏頭山頂


ニセ鶏頭山から梯子で岩場を下る。鶏頭山への道には岩塔がいくつも突き立っているのが見える。まだまだ険しい道が続くのだ。
岩場を越えると、下には笹原が広がって、その中に登山道が続いているのが見える。岩場はこれで終わったらしい。

笹原を緩やかに登ると、再び岩場の登りが始まった。振り返ると、ニセ鶏頭山を眺めることができた。
一旦樹林に入って、これを抜けると鶏頭山山頂であった。9時半であった。
りっぱな三角点がたっていて、大きさから一等三角点ではないかと思ったが、三等三角点であった。
山頂からは早池峰山と薬師岳の眺めがすばらしかった。



 早池峰山縦走を断念
鶏頭山山頂から早池峰山を目指す


水場に着いた


巨岩の上に出た、この先であきらめた


ニセ鶏頭に戻った



登山口に戻った


山頂では
20分ほど休憩して、いよいよ早池峰山山頂を目指す。行く手に早池峰・薬師岳を見ながら歩いて行く。笹の草原が広がって、その中を緩やかに登って行くのだ。
巨岩が目に付くようになると、尾根の右側をトラバースするようになった。さらに急な道を登って針葉樹林の中に入ると、指導標が立っていてここが水場であった。今日は快晴でのどが渇くので、ここで水を補給することにした。指導標では水場まで100mとなっている。ちょっと荒れた道であるが、なんとか水場に着いた。ところが、水はチョロチョロとしか流れていなくて、水汲みに時間がかかってしまった。
この水場から早池峰山頂までは3.5kmとなっていた。もう1125分になっている。かなりペースが遅い。これでは河原の坊に降り着くのは18時くらい、暗くなってしまうではないか。
水場から25分ほど登ると、樹林から抜け出して露岩の上に着いた。この先の道がよくわからない。分岐を見逃したのではないかと引き返してみたが、分岐はなくて、再び露岩に戻った。しかたがないので、この岩を越えて、さらに巨岩の上を越えて行くと、踏み跡があったのだが、再び巨岩に登ったところで道がわからなくなった。ここからは岩を下るのだと思うのだが、行く手にもすさまじい岩場が続いているようである。目印のペンキ印もロープ・梯子などもない。中岳まではあと1時間くらいだと思うのだが、この先の岩場に自信がもてないので、あっさり引き返すことにした。
鶏頭山山頂に戻ったのは1420分、避難小屋に着いたのは1535分である。疲れ果てて、小屋ではずいぶん長い休憩をとってしまった。
下の水場に着いたのは1610分、ここで水を補給しようかと思ったが、登山口まではもう少しなので、最後の水を飲み干して先を急ぐことにした。
登山口に戻ったのは
1625分。ヘトヘトになっていた。
この後、車を走らせて河原の坊においた自転車を回収にいった。行ってみて驚いたのだが、自転車のタイヤの空気がなくなっていた。パンクかと思ったが、そうではなくて、空気口のバルブがゆるんでいたのだ。あのまま、早池峰山に縦走できても、河原の坊から6kmは歩かなければいけなかったのだ。引き返して正解だったのだ(…だろうか)


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