私の東北の山百選
ふっこしえぼし

標高 507m
登山口→40分→ガレ場→30分→吹越烏帽子山頂→15分→ガレ場→25分→登山口

吹越烏帽子はマサカリの形をした下北半島の柄の部分にそびえる山である。山麓の横浜町は春には菜の花祭りがおこなわれ、黄色の菜の花の絨毯で覆われるのだ。私は青森に勤務していたときに一度登っているのだが、近くまで来たのでもう一度登ってみることにした。
吹越烏帽子

 尻屋岬 1994年の登山記録


ゆとりの駐車場


尻屋崎

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201077

津軽海峡に面した県道沿いにゆとりの駐車場があったのでここに泊った。でも、夜が明けたら外は霧であった。
今日は尻屋崎の桑畑山に登ろうと思っていたのだが、山は雲に隠れていて、まったく展望は期待できない。この山に登る目的は山頂から尻屋岬を眺めたいというだけなので、展望ができないのなら登る意味はない。あきらめることにした。
でも、ここまで来たのだからと、尻屋岬に行ってみた。山は雲に覆われているが、岬は展望が開けていた。道ばたにはニッコウキスゲが群落をつくっている。すっきりと晴れていたらきれいなのに…と思う。
尻屋岬では寒立馬も有名なのだが、見れたのは牧場の柵の中にいる二匹の馬だけであった。




 吹越烏帽子岳登山
登山口


ヒバの林を行く


赤松が現れる


樹林から抜け出す


行く手に吹越烏帽子の山頂


山頂へ向かって急登する


お花畑の柵に沿って登る


吹越烏帽子山頂


山頂の一等三角点

車を走らせて吹越烏帽子岳に向った。
山と渓谷社の分県登山ガイド「青森県の山」を見て登山口に向ったのだが、どうしても登山口を見つけることができない。一旦引き返してガイドブックにの文章通り、国道279線の百目木から山に向かい、途中分岐はないか注意して走ったが、やっぱり行き止まりになってしまう。この付近の細い道をいろいろたどってみたが、やっぱり登山口はない。この山には青森に住んでいたときに一度登っているのだが、登山口でこんなに苦労した記憶はない。ガイドブックが間違っているとしかいいようがない。仕方がないので、パソコンを開いて、他のガイドブックを見ることにした。(私のパソコンには山のガイドブックのほとんどすべて収納されているのだ。分県登山ガイドは新版・旧版の各48冊、北海道・東北など各地域の百名山8冊など)東北百名山新版の烏帽子岳を見たら、登山口は吹越駅から東に向かうと書いてある。百目木と吹越では大違いである。吹越駅まで行ったら、国道からの入り口にちゃんと案内標識があった。

山と渓谷社は登山ガイドブックの老舗なのに、最近、けっこう間違いが多いのだ。今年の春に関東の山に登ったときも、登山口への地図が間違っていた。ガイドブックの間違いは致命的なもので、これは車でいったらリコールに該当すると思うのだ。場合によったら命にかかわることにもなる。たとえば、南アルプスの大無限岳に登ったとき、片道1時間半の区間の時間がぽっかり抜け落ちていて、日帰りのつもりで登ったのに帰りは真っ暗になってしまった。遭難寸前というひどいめにあったこともあるのだ。山と渓谷社の最近のガイドブックは写真を多くして文章も極力少なくしてビジュアルなものにして、ほとんど観光ガイドブックに近いものになっている。でも、中身が空疎でおまけに間違っていてはどうしようもないではないか。
ともかく、駅前の標識に従って車を走らせて、なんとか登山口に着くことができた。カーナビの地図とガイドブックの地図を比較すると、場所がまったく違う。山と渓谷社はどんな情報をもとにこの地図を掲載したのかさっぱりわからない。ただでさえ、1500円(今は改訂版という名のもとに、中身をまったく変えずに1900円に値上げをしている)と高いのに、金返せ!と叫びたくなてしまうのだ。


登山口を探すのに1時間ほども時間をつかってしまったので、身支度を終えて歩き始めたのは1140分であった。
登山口にたつ指導標には山頂まで2.5kmと書かれていて、そんなに遠くないのだ。
左に沢の流れを見ながら、ほとんど平坦な道を歩いて行く。自然林の中を行くのだが、すぐに檜が混じるようになった…と思ったら、これはヒバであった。青森県の花はリンゴの花で、県の木はヒバなのだ。
少しだけ登ると尾根の上を行くようになる。でも、傾斜はほとんどない。道を間違えたのではないかと思ってしまうのだが、登山道にはちゃんと標識もたっていて、しっかりしている。

登山口から15分ほど歩くと、自然林の中に赤松が混じるようになる。道の両脇には笹藪が茂るようになったが、道は広いので笹が覆い被さることはない。
登山口から30分ほどで傾斜がきつくなり、これをがんばって登って行くと樹林から抜出した。道は裸地で赤土である。ガイドブックにはガレ場と書かれているところだと思う。(地図の登山道とはまったく違うのに、説明文は私が実際に歩いている道のことなのだ。不思議だ。)
振り返るとむつ湾の海が見え、南には風力発電の風車が立ち並ぶのが見えた。このザレた道は背の低い松の植林の中に続いていて、傾斜が少し緩まると行く手に烏帽子岳の山頂が見えた。道の両側は笹の絨毯で、その中にアヤメの花が咲いていた。
一旦、赤土の広場に着いて、ここから振り返ると、陸奥湾や広大な牧草地、畑地を眺めることができる。本州よりは北海道の眺めに似ている。そのはずで、この下北はほとんど荒野であったものを、維新後に開拓がすすめられたのだ。幕末において徳川に味方した会津藩は明治政府によってこの地に追いやられ、過酷な状況の中で開拓をすすめたのである。
山頂に向かって急登するのだが、すばらしいお花畑が広がっていた。まだ花の季節には早いのだが、それでもアヤメを初めとするたくさんの花を見ることができた。
ザレた急斜面を息を切らせて登って、山頂到着は1240分であった。登山口から1時間しかかかっていない。
山頂には鳥居と祠があって、360度の展望である。鳥居の前にある三角点は一等三角点であった。
ガイドブックの地図は間違っていたのだが、もしかしたらその道があるのかと思って探してみたら、廃道となった踏み跡を見つけた。でも、方向から考えてこの道を地図に記したものではないと思う。
景色を眺めながらゆっくり休憩して、あとは登って来た道を引き返した。
登山口に戻ったのは
1335分である。

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