コンクリート壁の間に隙間があって、そこにすごく急な階段がある。これを登るのだ。
階段を登り切ったところで左折して、山の斜面をトラバースして行く。左は明るく開けていて、今日は快晴なので眺めが素晴らしい。でもすぐに檜林に入ってしまった。
このトラバース道を10分ほどゆくと、鳥居の前に着いた。ここで右折して鳥居をくぐって緩やかに登って行く。歩いて行くと、小屋がたっていた。よく見たら、この中に祠が祀られている。これが本殿かと思ったら、この先にも同じような小屋が二つあった。さらに自然林の中を緩やかに登って行くと、再び鳥居があった。このすぐ先にお堂がたっている。神社らしからぬ建物なのだが、中をのぞいたらちゃんと社が収まっていた。これが本殿かと思ったら、この先の右の小高いところにたつのが本殿であった。ついでなのでお参りしようと上ったら、本殿はすさまじく荒れていた。板壁が破れていて、屋根にも隙間ができているのだ。一応、手をあわせて今日の登山の安全を祈った。
薄暗い檜林の中を登って行く。7分ほど行くと、頭上が明るくなった。よく見たら、檜ではなくてカラマツ林になっていた。
15分ほど急登すると明るい林の中に入った。ブナなどの明るい林である。日があたって緑が輝いている。この美しいブナ林の広い尾根をジグザグに登って行くのだ。緑の林の中にはピンクのミツバツツジが咲いていたりしてすごくきれいである。
尾根の上を登っていたのが、いつのまにか山の斜面の左をトラバースするようになって、道は左に徐々にカーブして行くと、水場があった。
この先、斜面を斜めに登って、尾根の上に着くとログハウスが見えた。ここが鷹ノ巣山避難小屋であった。到着は9時35分である。
新しい小屋で、中をのぞいてみたらけっこうきれいであった。小屋の前にはベンチ・テーブルが置かれているので、ここで休憩した。
今日は晴れなのだが、けっこう雲が多くて、しかも寒い。6月になったのにどうしてこんなに寒いのだと思ってしまう。
小屋の前から尾根を右に歩いて行く。左は七ツ石・雲取山への道なのだ。尾根を緩やかに登って行くと指導標があってY字路になっていた。右は鷹ノ巣山を巻いて六つ石山に至る道であった。指導標に従って、一段上って、尾根を鷹ノ巣山に向かって登って行く。
防火線のように広く切り払われた尾根で、樹林がきれいである。展望も開けて、たどってきた尾根が見える。
広い尾根道を緩やかに登って行くとミツバツツジが咲いていて、すごくきれいであった。今、つぼみから咲き始めたところである。
尾根道には草が覆っていたのだが、次第に岩礫になって、左が岩壁の険しい道になった。このあたりもツツジの花がきれいに咲いていた。振り返ると七つ石山が見えた。
岩の道を過ぎると傾斜は緩やかになって、すぐに山頂に着いた。10時15分であった。
鷹ノ巣山山頂は広場になっていて、その真ん中に指導標がたっている。そのすぐ横には石柱があって、よく見たら三角点であった。地面にほとんど埋まっていないのだ。二等三角点であった。
山名の標識がないと思ったら、指導標の柱にかすれているが、ちゃんと鷹ノ巣山と書かれていた。
今日は晴れるという予報だったのだが雲が多くて、期待していた富士山は見えなかった。七ツ石山の奥には雲取山が見え、山頂の正面には御前山や三頭山が聳えているはずなのだが、これもよくかわからなかった。
ともかく休憩した。今日は本当に寒いのだ。
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