関東百名山
すかいさん

標高 2143m
皇海橋登山口→30分→二俣徒渉点→1:10→不動沢のコル→50分→皇海山山頂→40分→不動沢のコル→40分→鋸山→30分→不動沢のコル→1:00→二俣徒渉点→25分→皇海橋登山口

かつての皇海山登山は銀山平から庚申山・鋸山と縦走しなければいけなくて、往復で12時間半もかかるという大変なものだのだ。ところが、最近、群馬県側からも登ることができるようになって、これだと往復わずか4時間35分なのだ。
林道から眺める皇海山

 皇海山 1995年庚申山からの登山記録


獣除けのゲートがあった


林道から皇海山が見えた


皇海山登山口


登山口から5分ほどで徒渉する


落葉松林を行く


沢に沿って登る


岩だらけの沢を登る


ガレ場の沢上部


沢から右にロープの張られた急斜面を登る


尾根の上に着いた


山頂まで400m地点


皇海山山頂

BACK 赤城山

2010812

「道の駅白沢」の温泉に入ったり、沼田のマクドに行ったりしてのんびりしていた。台風が日本列島の北部を通過して、夕方には秋田に上陸したので、すごい大雨になると思っていたのだが、時々小雨が降っただけであった。

813

今日はいよいよ皇海山登るのだ。この山は、かつては庚申山・鋸山と縦走して山頂に至るしかなくて、往復で12時間以上かかってしまったのだ。昔、登ったときは朝早く出発したのに、庚申山荘に戻ったときは暗くなってしまったのを覚えている。しかも、このときは雨で、山頂からは何も見ることができなかったのだ。もう一度登りたいと思っていたのだが、12時間の登山と思うと躊躇してしまうのだ。ところが、道の駅のパンフレットを見ていたら、群馬県側からも皇海山に登ることができるらしい。パソコンに入っているガイドブックを調べたら、こちら側からなら、4時間半ほどで帰って来れるのだ。
これで皇海山に登ることができる。昨日、台風をやり過ごしたので、今日は晴れるはずだ。心配なのは、昨日の雨で沢が増水していないかということだ。
道の駅を5時過ぎに発進して、追貝の集落から栗原川林道に入る。…ところが、そのすぐのところで工事中のため全面通行止めの標識がたっていた。利根川側から入ってくれということで、その地図が表示してある。仕方がないので道を引き返した。
カーナビに従って車を走らせて行くが、途中で林道は表示されなくなるので、迷ってしまうのではないかと心配であったが、標識がてんねいに置かれていた。
舗装道が終わるとすぐに道がゲートでふさがれていて、ギョッとしたが、これは動物除けの柵で、手で開けることができるのだ。
後は長い林道をひたすら走るだけである。ガタガタの林道が30km以上も続くのだ。でも、そんなに荒れていなくて、慎重に走ったら一般車でも走れそうな道である。私は四駆なのだが。
ゲートから
30分ほど走ったら、行く手に皇海山が見えた。すごい、早く登りたい。
登山口に着いたのはそれからさらに30分以上も走ってからであった。登山口と書いた大きな柱が立っていて、そこで林道は左折して川を渡るのだ。この橋がガイドブックに書かれている皇海橋である。
身仕度を終えて、歩き始めたのは735分である。登山口の標識から先には林道が続いていて、そこには山岳遭難多発注意という大きな看板が立てられていた。よっぽどハードな登山になるのかと心配してしまった。
林道を閉鎖する遮断機を過ぎ、ヘアピンカーブで緩やかに登って行くと、5分ほどで左に登山道があった。新しい指導標がたっているので、登山道はよく整備されているようである。
この入り口にも山岳遭難に注意の標識があって、「皇海山では山岳遭難が多発、死者も出ています」と書かれていた。私は気が小さいので、どうしようと本気で心配になってしまうのだ。
落葉松林の中を歩いて行くと、5分ほどで沢に下って、これを徒渉する。渡ったところに立つ指導標には山頂まで3.2kmと書かれていた。あんまり遠くはない。
林の中を緩やかに登って行き、15分ほどで再び沢に下ってこれを徒渉する。ここは沢が左右から合流するところで、ガイドブックにある二股徒渉点のようである。
沢はほとんど増水していなくて、簡単に岩を伝って渡ることができた。昨日の雨でどうなっているかすごく心配していたのだ。
徒渉してからは沢と沢の間を登って行くが、やがて右の沢に沿って行くようになる。沢を右に徒渉して、もう一度渡り返す。途中、一カ所へつるところがあったが、基本的には沢の流れの中を行くことはなくて、ちゃんと沢の横に登山道がつけられているのだ。
沢はきれいな渓流で小さな滝をつくって流れている。滑めになってるところもあった。
山頂まで2kmの指導標を通過したのは820分。沢の水はほとんどなくなって、大きな岩が累々とする涸れ沢が続く。やがて登山道はこの涸れ沢を登るようになった。大きな岩だらけの中を登って行くと、ガレ場の沢の二股に着いた。ここから右の沢を登って行くのだ。傾斜はぐんと増して、きつい登りになった。途中で沢は左に折れて、その先はさらに急な登りで、沢幅も狭まって、すごい谷を登っているという感じになった。
ようやく沢から離れて右に登る分岐に着いたのは850分。ここからはロープにすがって、壁のような斜面を登るのだ。
すさまじい登りが続くのだが、左の沢筋に小中学の団体がいるのが見えて、私を見て道を間違えたと言っている。沢をそのまま詰めて行ってしまったらしい。大人もいたからちゃんと引き返すだろう。
尾根の上に登り着いたのは9時ちょうどであった。なんとかここまでやってきた。でも、登山口からここまで1時間半ほどしかたっていない。庚申山からの縦走コースに比べたら奇跡のような短時間である。
ここから皇海山山頂までは左に
50分の登りである。右に行くと鋸山で40分で山頂に至ることができる。帰りに寄ってみようと思う。
皇海山に向かって尾根を登って行く。振り返ったら鋸山が見えた。本当に槍の穂先のような細く鋭く聳える山で、こんなのにどうしたら登れるんだと思ってしまう。帰りに寄るということは撤回しようとかとも思った。(私はナンジャクなのだ)
針葉樹の林の中を登って行くと道は深い笹藪の中を行くようになった。笹が道を覆い隠している。昨日、雨が降ったわりには笹が濡れていなくて、ズボンをびしょ濡れにすることはなかった。尾根から30分ほど登ると、すごくきつい登りになって、ロープにすがって登って行く。大きな岩が立ちふさがって、この巨岩の間をロープで越える。この先は緩やかな尾根道で、10分ほど緩やかに登って行くと、樹林のなかの広場に着く。ここが皇海山山頂であった。940分であった。
私は山頂からの展望をすごく期待していたのだが、樹林に囲まれていてまったく見ることはできない。がっかりしてしまった。そうすると、やっぱり鋸山に登るしかないということになる。
山頂には山名標識の他に、渡良瀬川水原碑という標柱もたっている。こっちのほうが立派なつくりである。山頂の真ん中にある三角点は三等三角点であった。



 鋸山
峠から鋸山への道


鋸山が迫る

笹の尾根を行く


岩場が始まった。ここでステッキは置いてゆく


鋸山山頂


展望もないので、少し休んで下山。
鋸山に登るつもりなのだが、下って行く途中から見える鋸山はすさまじく急峻である。やっぱりパスしたいと思うのだが、昔、私はこの山を経由して皇海山に登っているのだ。見たほど険しくはないのではないかと自分に言い聞かせながら下って行く。尾根の鞍部からいよいよ鋸山への登山道に入る。よっぽどここから下ってしまいたかったのだが…。

鬱蒼とした樹林の尾根を緩やかに登って行く。緩やかなピークを越えて少し下りになったところで鋸山が目の前にそびえ立つ。やっぱり無理…と引き返したくなる。山頂直下には垂直な岩壁が見えるではないか。あんなトコ登れるはずがない…と叫びたくなる。
鬱蒼とした樹林の尾根を登って行き、視界が開けるたびに鋸山が大きくなってくる。きつい登りが始まった。ロープが下がる岩場に着いたところで、ここにステッキを置いてゆくことにした。この先は両手を使った三点確保で登らなければいけいないはずだ。

潅木の間に岩盤がそびえ立ち、そこにロープが下がっている。これを必死で越えると、さらに垂直に近いようなスラブ。ロープにすがって越えるとようやく平坦になった。少し上ったところが山頂であった。
振り返ると皇海山の眺めがすばらしい。皇海山の右奥に鋭く聳える山が見える。日光白根山であった。白根山から右に連なるのは日光連山で大真名子山、これに重なって女峰山、そして男体山も見える。
山頂から先、左に本当に鋸の歯のような岩峰が続いているのが見える。この先に庚申山があるのだ。昔、雨の中これを越えたのかと思うと、昔の私は偉かった…。

山頂から先に少し下ると、袈裟丸山を見ることができた。怖かったけど鋸山に登ってよかったと思った。
景色を充分楽しんでから下山。下りの岩場は本当に怖かった。ステッキを回収して、鞍部に戻ったのは12時少し前。ガレ場の沢を慎重に下って、あとはひたすら沢に沿って下るだけ。登山口に戻ったのは13時ちょうどであった。すごく満足の山であった。
明日は草津白根山に登るつもりだ。カーナビをセットしたら90km以上もあった。
登山口からガタガタの林道を走って行ったら、熊がいた!熊は車に気がついて、あわてたように沢に降りていった。車の中でよかったと思った。
草津が近づいたら、頭上に見たことがある橋がかかっている。昨今、ダム建設中止で話題になっている八場ダムの工事現場であった。八場ダムってこんなところにあったのだ。

草津の道の駅に着いたが車がいっぱいであった。こんな騒騒しいところはイヤなので、もう少し行くと、広い駐車場があったので、ここで泊ることにした。


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