関東百名山
おおむろやま

標高 1587m
西丹沢自然教室→30分→用木沢出合→1:20→犬越路→1:15→西ノ肩→15分→大室山山頂→10分→西ノ肩→30分→破風口→30分→加入道山→10分→白石峠→30分→滝展望台→40分→用木沢出合→30分→西丹沢自然教室

大室山は丹沢山塊北部に聳える山で、大室山から加入道山への縦走路はすばらしい原生林である。私にとってこの山は、会社を辞めた時の「日本のすべての山に登る」という目標達成の最後の山であった。
大室山

 西丹沢自然教室から犬越路へ
西丹沢自然教室から歩き始める


鉄の歩道橋を渡る


広い河原に着いた


尾根の上に着く


コシツバ沢を登る


犬越路に着いた

BACK 大菩薩嶺

2010822

今年の5月に桧洞山に登ったときに、大室山も一緒に登ろうと思ったのだが、大室山は東海自然歩道を歩くときに登ることにして、この時はパスした。でも、どうしても今年中に登ってしまいたくて、再びやってきた。…というのは、私は6年前に「日本のすべての山に登る」ために会社を辞めてしまったのだが、その目標は60歳までに終えることにしていたのだ。それが今年なのだ。
日本のすべての山といっても、丘のような山まで入れたら無限になってしまうので、北海道、東北、関東、甲信越、関西、中国、四国、九州の各地方の百名山を登るとことにした。
つまり8地域×100=800の山に登るということである。私は会社の定年である60歳までは仕事のつもりで登山をしてきたのだが、最後に残ったのがこの大室山なのだ。今日、この山に登ったら私の登山は終了。あとの余生は読書や観光ですごすつもりだ。
西丹沢自然教室から歩き始めたのは6時ちょうど。車道を歩いて行くと、道の両側にはたくさんのキャンプ場があって、テントがいっぱい張られている。今日は日曜日で、家族連れがアウトドアを楽しんでいるのだ。
10分ほど歩くと、桧洞山の登山口があった。さらに車道を歩き続け、道が狭まって「私有地 通行禁止です」の看板を過ぎると、すぐに橋を渡る。これが用木沢で、橋を渡ったところに東海自然歩道の指導標がたっていた。犬越路まで2.5kmと書かれていた。
落石のころがる林道を行くと、すぐに青い大きな歩道橋の前に着いた。鉄の階段を上って、用木沢を右に渡る。沢には高い砂防ダムがあって、そこから水が滝になって流れ落ちていた。
沢を渡った先にも急な鉄の階段が続いていて、これを上ると広い河原に出た。
河原を少し歩いから流れを徒渉して、樹林の道に入る。その先は沢に沿った道になる。沢を縫うようにして、何度も流れを渡るのだ。りっぱな橋がかかっていることもあれば、徒渉のときもある。
沢に沿って
25分ほど行くと指導標があって、ここで左折して丸太の階段を急登し、尾根の上に出る。これで沢から離れたと思ったら間違いで、少し行くと右に岩だらけの涸れた沢が現れた。そして、結局このガレた沢の中を登るようになってしまった。
ちょっとした高みを越えて隣のガレた沢に入ると、そこには「コシツバ沢」という標識があった。指導標には犬越路まで500mと書かれていた。
この沢を15分ほど登ると「この先200m避難小屋あり」という指導標があった。避難小屋は犬越路にあるはずなのでもう少しである。
傾斜が緩まって、緑の林を登って行くと突然、背の丈ほどもの笹藪の中に入ってしまった。笹藪をかき分けて登って行って、藪を抜けるとそこが犬越路であった。750分であった。ここには登山者が一人休憩していた。
犬越路という名前は、武田信玄が小田原城を攻めたときに犬を先頭にして越えたからつけられたのだという。ここは東海自然歩道の休憩所になっていて、大きなテーブルのようなベンチがおかれていた。



 大室山山頂から前大室へ
小屋の横から登って行く


緩やかな尾根を行く


大室山山頂、一緒に記念写真を撮った


植物保護のロープが続く


前大室山頂


大室山へは小屋の横から登り始めるのだが、ついでに小屋の中を覗いたら、すごくきれいな小屋であった。東海自然歩道を歩くときはここに泊まろうと思った。
犬越路から大室山山頂までは、標高差
500mの尾根を登る。すぐにすさまじい急登になった。こんなのがずっと続くのかと思ったら、これは少しだけで、すぐに傾斜は緩まった。
きれいなブナの林の中、アップダウンを繰り返して登って行くのだが、途中には鎖が下がる岩場の下りがあったりした。1時間ほど登り続けると、尾根は背丈の低い笹原になった。
15分ほど急登して尾根の上に着くと、そこにはベンチがあった。ベンチで犬越路で会った登山者が休んでした。
ここから右の尾根を緩やかに登って行くと
、15分ほどで標識のたつ樹林に囲まれた広場に着いた。ここが大室山山頂であった。945分であった。
これで私の「日本のすべての山に登る」目標が達成である。思い返せば、この6年間、北海道北端の利尻・礼文から九州の屋久島まで、山を求めて日本列島を走り回ってきたのだ。終わった…という感じである。
感慨にふけっていたら、さっきの登山者が登ってきた。私の目標完遂の山の山頂で会ったのも何かの縁なので、一緒に記念写真を撮ってもらった。
山頂にある三角点は頭が欠けてして、何等なのかよくわからなかった。登山者は先に下って行ったので、私一人山頂に残ってしばらく今まで登ってきた山々のことを思い返したりしていた。
大室山からは加入道山に向かって縦走する。登ってきた道をベンチがある西の肩まで引き返す。ここから加入道山への縦走路に入るのだ。
5分ほど下ると、りっぱな木道になった。このあたりはお花畑になっているらしいのだが、花はほとんど終わっていた。木道が終わっても、「植生保護のために経路内を通行してください」という標識があちこちに立っていた。
道にはロープを張って道から外れないようにしてあるのだが、咲いている花はまったく見えない。
けっこう急な階段を下って鞍部に着くと、ここが破風口であった。

行く手に大きな丸い山が迫ってくる。これが加入道山かと思いながら登って行くと、緩やかなピークに着いた。指導標には「前大室」と書かれて、白石峠までは1.1kmととなっていた。樹林の中の気持ちのいいピークなので、休憩することにした。



 加入道山から白石沢を下山
前大室から下る


加入道山山頂


白石峠から沢に下り着く


砂防ダムの渓谷を何度も渡る


砂防ダムが何連もの滝をつくっている


ゲートの先が用木沢出合


前大室からロープの柵が設けられた急な階段を下って、明るい樹林の尾根を行くと、行く手に樹林覆われた丸い山が迫ってきた。これが加入道山である。

「この先300m加入道避難小屋あり」という指導標がたっていた。山頂まではもう少しである。広い樹林の尾根を5分ほど登ると、左下に小屋が見えた。これが加入道山避難小屋なので、寄って見た。中の造りは犬越路の小屋と同じなのだが、こっちはちょっと古い。
登山道に戻ると、すぐ先が加入道山山頂であった。到着は11時を少し過ぎた頃である。ここには三等三角点があった。この加入道山から先は下るだけなので、少し長めの休憩をした。
山頂から丸太の階段を5分余り下ると右・道志村の指導標があって、さらに5分ほど下ったらベンチのおかれた平坦地に着いた。ここが白石峠であった。尾根を直進するとモロクボ沢の頭となっているのだが、私はここで尾根を離れて左に下るのだ。指導標には用木沢出合まで3.8kmと書かれてていた。
急な斜面に丸太の階段がジグザグに続いている。10分ほど急下降するとガレた沢に降り着く。ここからは岩だらけの涸れ沢を下って行くのだ。けっこう険しい下りで、鎖が下がる岩場もあった。
ガレた沢を10分ほど下ると傾斜が緩まって、突然水が流れている。よく見たら、道のすぐ横から水が湧きだしているのだ。ここが源流である。きれいな水なので手で掬って飲んでみたら、すごくうまかった。
水場からは木道で下って行くのだ。道端には水が湧き出ているところがあちこちあって、流れがしだいに大きくなってゆく。
沢の流れを何度か徒渉して行くと、10分ほどで沢から離れて、左の斜面をトラバースして行くようになった。新しい桟が架けられてられていて、このすぐ先に白石の滝の展望台があった。といっても、道ばたに説明板があるだけで、滝がみえない。白石の滝は大理石の滝とも呼ばれて、その絶壁は大理石らしいのだが、展望台なのに木がじゃまして滝はよく見えないのだ。滝が大好きな私としてはすごく悔しいのだ。
滝展望台から10分ほどで沢の流れに下り着いて、ここからは沢に沿って下って行くのだ。沢にはたくさんの砂防ダムがつくられていて、ダムがつくる滝がきれいだった。
新しい木橋で何度も沢を渡り返す。
15分ほど行くと、ようやく広い林道に出た。あとはこの林道を歩いて行くだけ…と思ったら、すぐに林道は行き止まりで、木橋で左に沢を渡るのだ。でも、ここからは本当に林道を歩くだけであった。
林道を15分ほど行くと閉鎖されたゲートの前に着いて、ゲートのすぐ先が用木沢出合であった。
あとはファミリーキャンプの賑やかな風景を眺めながら歩いて、西丹沢自然教室に戻ったのは13時ちょうどであった。
これで今回の登山旅行は終了である。あとは高速1000円を使って仙台に帰るだけだ。


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