関東百名山
にょほうさん

標高 2483m
志津峠→1:00→馬立分岐→1:20→水場→20分→唐沢小屋→35分→女峰山山頂→40分→帝釈山→50分→富士見峠

男体山・太郎山・女峰山は日光三山として信仰の対象なのだが、この三山の中でもっとも鋭い岩峰が女峰山である。女峰山から帝釈山への縦走路には日光三険の一つ、馬の背渡があって、スリル満点なのだ。
専女山から振り返る女峰山

 志津峠から唐沢小屋へ 1998年の登山記録


志津峠


二つ目のゲートがあった


馬立分岐、ここから右に下る


裏見の滝分岐


ガレた沢を横切る


水場


唐沢小屋に着いた


BACK 那須連峰 茶臼岳

201097

昨日は戦場ヶ原にある三本松の園地に泊った。
6時前に車を発進、戦場ヶ原を走って行くとすぐに光徳牧場の入口がある。登山口の志津峠まではすごいガタガタ道だったはずだ。覚悟を決めて林道に入ったのだが、意外なことにちゃんと舗装されていた。
志津峠に着いたのは620分頃であった。ここは十字路で右が男体山、左が大真名子山、直進が女峰山である。林道は工事のために閉鎖されていて、ガードマンが立っていた。志津峠の駐車スペースはすごく狭かった。昔はもっと広かったような気がするのだが。
志津峠から馬立分岐までは林道を1時間も歩かなければいけない。でも、ほとんど平坦な道で、歩いて行くと下には雲海が見え、振り返ると男体山が大きく聳えている。
15分ほど歩いたら、再びゲートがあった。ここから10分ほど行くと林道は左右に分かれていて、女峰山へは左に行くのだ。林道を歩いていると、工事関係の車がけっこうやってくるのだ。まだ6時だというのに…。
林道はほとんど平坦で、きれいな林の中を行くのでけっこう楽しいのだ。樹林が途切れて土場に出たら、岩峰を連ねた女峰山が見えた。すごい山である。これに登るのかと思うとうれしくなってしまう。そして左側には大真名子山も見えた。

ルンルンで歩いて行って、馬立分岐に着いたのは715分である。驚いたことに、指導標は右を指していて、谷に下れというのだ。女峰山へは1998年に登ったのだが、すっかり忘れてしまっていて初めて登る山とかわらない。
笹の急斜面をジグザグに下って行く。谷が近づいたところには白い花がいっぱい咲いていてきれいだった。
沢が見えてくると、それはすさまじい巨岩におおわれていた。馬立は沢の合流点になっているのだ。この巨岩が累々とする沢を横切る。黄色のペンキの矢印が道を示していた。
樹林の中に入って少し登ったら、裏見・日光との分岐があった。裏見というのは「裏見の滝」のことなのだ。私が奥の細道を歩いたときに、この滝を見物に行ったのだが、あそこからここに道が通じているとは知らなかった。
分岐からは樹林の中をひたすら登る。針葉樹の下は一面の笹原であえる。道の右は谷で、大きな砂防ダムが連続していた。高度が上がるにつれて、視界が広がって行く。振り返ると大真名子山が見える。今日はすごくいい天気なのだ。
突然、谷側に防護柵が現われた。意味がないように思えるのだが…と思いながら振り返ったら、富士山が見えた。今日は空気が澄んでいて、遠くの富士山も見えるのだ。うれしくなってしまった。
このあと、急な登りになった。木の根が張り出す急な斜面を登って、ようやく傾斜が緩まってほっとしたら、今度は谷に向かって下って行く。すさまじい岩塊に埋め尽くされた谷である。登山道はこれを横切るのだ。このトラバースの途中で水が流れているのを見つけた。これが水場だろうかっと思ったが、そのまま谷を横断して、樹林のなかを少し上ると水場に着いた。
ここで少し休憩。ここの水は冷たくてすごくおいしかった。
水場からはすさまじい急登であった。痩せた尾根に出て、これを5分ほど登ったら視界が開けて、女峰山が見えた。女峰山の前面はすさまじい崩落地で、すごい迫力である。そして、振り返ると大真名子山と男体山がきれいに見えた。男体山の左には小さく富士山も見える。すばらしい展望だ。
左がガレた沢で、これに沿って急登する。傾斜が緩まって平坦地に着いたと思ったら、樹林の間に小屋がみえた。これが唐沢小屋であった。無人小屋で、中に入ると二階建てなのだ。
小屋のすぐ先に広場があって、そこに不動明王の石像がたっていた。これは昔見たのと同じである。でも後背が折れていた。



 唐沢小屋から女峰山山頂へ
ガレの急斜面を登る


樹林に入った


女峰山山頂に着いた


女峰山山頂


唐沢小屋から針葉樹の中を
10分ほど急登すると、林から抜出して展望が広がる。でも、行く手の急斜面はすさまじい岩屑に覆われていた。このガレ場を急登するのだ。岩屑の中に登山道はジグザグに続いている。浮き石も多くて、気を抜くと落石を起こしてしまいそうだ。後ろから一人登ってきているので、慎重に登っていった。それにしても、振り返ると展望がすばらしい。何度も立ち止まって写真を撮ってしまうのだ。ペンキ印に従って岩場を登って、ようやく樹林の中に入った。
潅木の中を10分ほど急登したら遭難追悼碑があった。明治大学ワンダーフォーゲル部のものであった。
この先ハイマツの中を行くようになると、すぐに山頂が見えてきた。まっ青な空が広がっていて、白い標識が岩の上に立っている。この手前に社があった。女峰山神社である。神社に手を合わせて山頂に立つ。
今日は空気が澄んでいるのですばらしい展望である。山頂から東側は一面の雲海であった。そして西側にはたくさんの山々が見える。まず目につくのが日光白根山である。そしてその右には燧ヶ岳が見える。これを起点に他の山々も特定できる。

北東には高原山、北の川俣湖の奥に見えるのは田代山と帝釈山、その奥には会津駒ヶ岳だ。白根山から稜線を左にたどった先には皇海山も見えた。
この絶景を眺めながら長めの休憩をした。
これからたどる稜線を眺めると、帝釈山の先には小真名子と大真名子、そして男体山と続いている。ガイドブックでは帝釈山から富士見峠に下った後は林道を2時間歩いて志津峠に戻るように案内している。でも、林道を2時間も歩くくらいなら、小真名子、大真名子を登って、直接志津峠に下ったほうがはるかにおもしろそうだ。まだ940分で、時間は十分にある。そう決めた。




 女峰山から富士見峠へ
山頂からの下り


専女山山頂


帝釈山山頂


富士見峠


女峰山からの下りはすごかった。最初からすごい岩場を下るのだった。慎重に下って平坦な尾根に降り着いたが、ここからは痩せた岩尾根である。
行く手に帝釈山を眺めながら痩せ尾根を歩いて行き、振り返ると女峰山は槍の穂先のように鋭く聳えていた。こんな山に登ってきたのだ。
10分ほど行って潅木の間を抜けたら、行く手はすさまじい痩せ尾根であった。これが日光三険のひとつとされる「馬の背渡り」である。この痩せた岩尾根を慎重に歩いて行く。足が震えてしまった。
馬の背渡りの先には鎖場をもった岩峰があった。鎖にすがってこの岩峰の上に立つと、指導標には「専女山」と書かれていた。この山頂からから振り返る女峰山の眺めは本当にすばらしい。

専女山から少し広くなった尾根を下って、樹林の中を登り返す。けっこう岩場の登りだが10分足らずで帝釈山山頂に着いた。山頂の手前は砂礫の斜面でここで休憩できるのだが、大真名子に登るつもりなのですぐに下山開始。
シャクナゲなどの潅木の間をどんどん下って行く。10分ほどで針葉樹林に入って、道は溝の中を行くようになる。
驚いたことに登山道はどこまでも真っ直ぐに続いていて、ジグザグになるということはないのだ。そのわりに、険しい急な下りでもない。どんどん下って、林道の終点に着いたのは
1115分であった。ここが富士見峠である。名前からして、ここから富士山が見えるのかと期待していたが、林の中で展望はなかった。


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