2010年春 関東登山 
徳倉山 256m
鷲頭山 392m
大平山 356m
黒瀬バス停→15分→五重塔広場→30分→香貫山→45分→横山→25分→横山峠→25分→徳倉山→30分→千金岩→20分→志下山→15分→ぼたもち岩→5分→中将さん→10分→小鷲頭山→10分→鷲頭山→20分→多比峠→20分→多比口峠→10分→大平山→17分→林道出合→15分→多比バス停

私の登山はすべて単独行なのだが、この山は二人で登った。最高峰の鷲頭山でも標高392mしかないのだが、アルプスの名の通りのアップダウンが続き、二人で話しながらの山行は楽しかった。
縦走路から仰ぐ鷲頭山

 登山口から香貫山へ
口野口からバスで沼津駅へ


JR沼津駅


黒瀬バス停で降りた


香貫山登山口


五重塔がたつ広場


香貫山山頂

BACK 発端丈山

2010519

今日の登山は一人ではない。昔会社で一緒に仕事をしたことのあるY氏と登るのだ。今、静岡に住んでいて、沼津駅で待ち合わせることにした。
沼津アルプスは岩崎元朗の新日本百名山で紹介されていて、そのガイドブックでは沼津商業高校から徳倉山に登って、鷲頭山、大平山と縦走して多比に下ることになっている。そこで、車を多比に停めるつもりで車を走らせた。
多比のバス停に着いたが、付近に車を停めるところがなくて、しばらくあたりをウロウロしてしまった。結局トンネルを一つ抜けたところに小公園があって、車が停めれるのでここにした。このすぐ前に口野口バス停がある。
623分のバスに乗って沼津駅に向かったのだが、けっこう遠かった。バス代で510円もするのだ。
沼津駅では時間つぶしに駅前広場をウロウロしていたら、沼津アルプスのイラストマップを見つけた。それによるとアルプス縦走のスタートは徳倉山ではなくて、その前に香貫山と横山があることがわかった。やっぱり全山縦走したい…と思ってしまう。
予定通りY氏と合流して相談したら、全山縦走があたりまえだと言われてしまった。彼はこの沼津アルプスを二度歩いていて、登り口についてもよく知っていた。同行してもらって正解であった。
沼津商業高校行きのバスに乗ると、ちょうど通学時間にあたって学生でいっぱいであった。ただ、乗ってるのは女子がほとんどで、沼商って女子校なのかと思ってしまった。
黒瀬バス停で降りたのだが、霧のような雨が降り始めていた。今日は午後から降水確率が高くなると、天気予報で知っていたが、午前中から雨とはがっかりしてしまう。
広い車道を歩いて行くと、右から山が迫っている。カニ料理の「甲羅」というレストランがあって、少し行くと住宅の間に登山口の指導標がある。五重塔まで徒歩7分と書いてあった。
急な階段を上って行く。樹林の中を登ると7分ほどで車道に出てしまった。車道を少し行くと右に広場があって、五重塔がたっていた。でも、この五重塔は本格的な仏閣建築ではなくて、いかにも安っぽい感じである。
まだほとんど歩いていないのだが、茶店のベンチで休憩した。この広場からは眼下に沼津市街を展望できるのだ。展望台の横には若山牧水の歌碑もたっていた。
車道に出て、すぐに左に急な階段がある。これが香貫山への登山路である。登山路といっても完全に整備された遊歩道なのだが…。
樹林の中を緩やかに登って行くと、夫婦岩という標識があった。どんな大きな岩なのかと思ったら、小さなもので、ここからさらに7分ほど登ると、電波塔の立つピークに着いた。山頂は完全に電波塔施設が占領していて、その前に香貫山と書いた指導標がたっていた。周りは樹林で展望もない。
山頂ということを確認して、すぐに下った。




 徳倉山
桜の林を行く


通行止に着く


横山山頂


横山峠から急登する


10番の鎖杭


徳倉山山頂


鬱蒼とした樹林の中を下って行くと、桜林の平坦地に着いた。東屋やベンチが置かれていて、ここが「桜台」である。桜が満開の頃はさぞやきれいなんだろうと思う。

一帯は草地になっていて、この中に登山道は続いている。すぐに急な下りになって、行く手にはこれから登る山が見える。霧雨で少し霞んでいて、なにかしら、すごく遠く感じる。樹木の間の細い道を下ると、階段になって、この急な階段を下ると舗装道に出てしまった。そこには桜台という指導標がたっていた。
舗装道を行くと、5分ほどで通行止めの看板に出た。ここから車は入れないようになっていたのだ。
登山口から香貫山に登り、その登った高さをまた下ってしまったような気がする。

この先はけっこう広い車道を歩いて行くのだが、展望が開けていて、これからたどる山並みが見える。景色を見ながら歩いていたら、左に下る登山道を見落とすところであった。これは車道のショートカットの道で、すぐに再び車道に出てしまった。
車の通行の多い道を5分ほど行くと、右に登山道の入り口があって、この先はけっこう急な山道になった。木の根が張り出した急な登りにはロープが下がっている。階段の道になって、これを登りきると緩やかになり、100mほど林の中を歩くと横山山頂であった。
記念写真を撮ってすぐに下った。急な道にはロープが張ってあって、これにすがって下る。傾斜が緩やかになると、暗い樹林から明るい林になった。行く手にはこれから登る徳倉山が高く聳えているのが見えた。
鞍部に着くと、そこには横山峠という指導標がたっていた。当初予定した沼商からの登山路はここに登ってくるのだ。ここの指導標には、この先鎖場ありとも書いてあった。どんな険しい登りになるとかと心配になった。

鬱蒼とした樹林の中の急登が始まる。でも、7分ほど登ったら傾斜が緩やかになって、視界が開けた。さっき登ってきた香山・横山が見えて、沼津市街の眺めもすばらしい。
すぐにまた樹林の中に入ったが、すごい登りになった。ロープが張ってあって、木の根の張り出す急な道はすぐに階段の登りになった。この階段では、黄色の鉄杭に鎖を張って手すりにしてある。これが横山峠の指導標にあった鎖場らしい。黄色い鉄杭には番号が書かれていて登るにつれて数字は減って行く。1番になったら山頂だろうと、がんばって登って行った。本当に長いきつい登りであったが、ようやくカウントダウンが終わって1番まできたところで鎖は終わった。でも、その先も急な登りは続いていた。
2分ほど登ったら平坦地に着いて、そこには石の祠が二つ並んでいた。ここからほんの少し登ると、樹林から抜け出して明るい徳倉山山頂に着いた。
草地の平坦な広場で、真ん中に二等三角点があった。
ここで少し休憩。沼津市街と、海岸線が見えた。晴れていたらこの方向に富士山が見えるはずである。今、歩いてきた山並みも眺めることができた。徳倉山の標高は256mしかないのだが、ここまでずいぶん険しい登山をしてきたような気がした。



 志下山
徳倉山からの下り


千金岩


この林を抜けるとさざなみ展望台


志下山山頂


徳倉山からも急な下りで、登山道には竹の手すりがつけられていた。この下りから行く手に高く聳える山が見えた。これが鷲頭山かと思ったら、そうではなくてその前に聳える志下山であった。竹の手すりにつかまって岩がごつごつする急坂を下ると、樹林から抜け出して、草地の鞍部に着いた。そこには香貫台分岐という指導標がたっていた。

ガイドブックには稜線の三叉路と書かれているところである。
再び樹林の中に入るが、すぐに明るい草地に出る。次に入った樹林は鬱蒼とした照葉樹の林で、道は下りになった。どんどん下って行って、樹林が途切れた平坦地からは鷲頭山を見ることができた。その右には海が広がっている。海岸線に鋭い三角山が見えるのだが、地図で確認したら瓜島であった。
この展望の平坦地からの下降点には大きな平たい岩があって、そこに黄色いペンキで「千金岩」と書いてあった。千金の値の展望という意味だろうか。
ロープが張られ急な下りになった。道には露岩が現れていて、慎重に下らなければいけなかった。ようやく明るい鞍部に着くと、そこには志下坂峠という指導標がたっていた。
背の低い樹林の間を行く。道は平坦で明るい稜線歩きである。稜線の左前方には志下山の三角峰が見え、振り返るときれいな海岸線が望める。
少し行って右手が開けると遠くに鷲頭山が見えた。まだ、すごく遠い。あそこまで行くのかと思うとため息が出てしまう。

緩やかな登りが続き、展望が開けると「さざなみ展望台」という新しい標識がたっていた。このすぐ先が明るい広場になっていて、そこが志下山山頂であった。ここからは海と鷲頭山の眺めがすばらしい。



 鷲津山山頂
奥駿河パノラマ台


ぼたもち岩に着いた


中将さんに着いた


鷲頭山山頂


志下山からの下りは展望の道で、下に広がる港町に向かってどんどん下って行く。奥駿河パノラマ台を過ぎて、道が平坦になると馬込峠という指導標があった。

朱色のツツジが咲く平坦な稜線を行き、展望が開けると、こんどは「きらら展望台」という標識があった。この展望台の標識はすごく新しいので、最近、こんな名称をつけたのだろうと思う。
明るい灌木の間を行くと、露岩の道になった。岩の急坂を登って、平坦になったら「ぼたもち岩」の前に着いた。大きな岩が、まるで粒餡のような小石に覆われている。たしかにぼたもちなのかもしれない。ここにたつ指導標には志下峠と書かれていた。
少しここで休憩した。この先は鷲頭山への急登になるのだ。
鬱蒼とした樹林の中を5分ほど登ると大岩壁の下に着く。これが「中将岩」である。岩の下は岩屋になって、柵が設けられている。中には阿弥陀仏と思われる石仏が鎮座していた。
岩屋の横には「中将さんの由来」という説明阪があった。中将というのは本三位中将平重衡(平清盛の五男)のことなのだ。平重衡はこの地で切腹して果てたという。
この先はすさまじい登りになった。木の根が張り出す急坂にロープが張ってある。これにすがって息を切らせて登って行く。中将岩から10分ほど急登して、ようやくピークに着いた。ここが小鷲頭山山頂であった。南側が少し開けていて、江浦湾を眺めることができた。山頂から少しだけ下った藪の中に「終焉切腹之場」という標識があった。平重衡はここで切腹したらしい。
ここからは狭い尾根を下って行くが、すぐにロープが張られた急登になった。木の根が張り出す険しい道を5分ほど登って、ようやく石の祠がある鷲頭山山頂に着いた。
登りがきつかったので、ベンチに座って長めの休憩を取った。
この鷲頭山が沼津アルプスの最高峰なのだが、三角点はみつからなかった。



 大平山から多比に下山
鷲頭山から下る


多比峠


多比口峠


大平山山頂


林道に降り着いた


多比の集落に入って行く


山頂からの下山口には石灯籠があった。ロープの張られた急坂を下って行くと、行く手に鋭い三角峰が見える。これが最後に登る大平山である。下山路でちょっと立ち寄るだけの山と思っていたが、標高は鷲頭山に次いで
356mもあるのだ。険しい急な道を、ロープにすがって下って行く。8分ほど急降下すると多比峠に着いた。ここから大平山を往復するのだと思ったら、この先に多比口峠があって、そこが大平山の登り口なのだ。名前が似ているので間違えてしまう。同じ多比だから近いのだろうと思ったら大間違いであった。この間が沼津アルプスの核心部といっていい岩尾根が続くのである。
上質の木炭の原料となるというウバメガシの林を行く。次第に痩せ尾根になると、岩場の道になった。露岩のアップダウンが続き、スラブを削って階段にしているところもあった。痩せた岩尾根の連続で、けっこう緊張させられる。振り返ると鷲頭山が見えた。登りで見たときは鋭い三角形であったが、こちらからは横に広がった形である。
険しい岩稜が続き、ロープが張ってあったりする。木の根が網のように張りだした急坂を登って、ようやくピークに着く。今まで歩いてきた山並みを振り返り、ここまでの頑張りに満足する。ここから少し下ると多比口峠であった。
峠から大平山を往復する。岩がゴツゴツする急な道を10分ほど登ると、傾斜が緩まって檜の林に入る。すぐに山頂に着いた。
山頂は樹林に囲まれていて、展望はあまりないのだが、東側が少しだけ開けていた。山頂の真ん中には切り株の椅子が並んでいるのだが、その傍に三角点があった。大きさは一等三角点のようだが、四面のどこを見ても等級が書いていなかった。

山頂には奥アルプスという概念図があって、この大平山の先にも金山があって、新庄口に下れることがわかった。行ってみたいが、車を多比においてあるのであきらめるしかない。最後の山頂なので、二人一緒に記念写真を撮って、下山した。
多比口峠に戻って、左側に下って行く。
鬱蒼とした照葉樹林の急な下りが続き、明るい落葉樹に入ると指導標があって、ここで右折する。小峠と書かれていた。
少し下ると舗装道に出た。路面に白い字で沼ア登り口と書いてあった。あとはこの舗装道を下って行く。
暗い樹林の中を行くと、右手にお寺の参道のような入り口があった。これがガイドブックにある観音像への道だと思ったが、めんどうになって止めてしまった。林から抜け出すとヘアピンカーブで、これを左に下って行くとすぐに住宅の中に入って行く。

すぐに国道に出て、左に行くとセブンイレブン、その前が多比バス停であった。セブンイレブンで酒などの買い出しをして、トンネルを抜けて私の車を停めた小公園に戻った。ここでY氏と下山祝いの酒宴をしてしまった。小雨が降っていたが、木の下にテーブルを広げたらなんとかなった。
1時間ほど酒を飲みながら山の話をしていた。


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