2010年9月6日
東北自動車道の那須高原SAに泊って、空が明るくなるころに発進。天気予報は晴れなのに空は厚い雲に覆われている。那須ICで高速を降りて、登山口の峠の茶屋に向って走って行く。今日は雲の中を登ることになるのかと思いながら走ってゆくと、高度が上がるにつれて空は晴れてきた。振り返ると下界は一面の雲海で、まっ青の空が広がっている。そして、目指す那須山の眺めがすばらしい。
那須山の登山口の「峠の茶屋」に着いたのは6時半頃であった。ものすごく広い駐車場で、ここからは険しい岩峰の朝日岳の眺めがすばらしい。
駐車場の奥の階段を上ると園地で、ベンチや東屋がある。園地からさらに石段を上るとロープウェイ駅へ続く広い道があって、その右に登山道入口があった。ここにはずんぐりした鳥居が立っていた。
鳥居をくぐるとすぐに狛犬が1対あって、木板でつくられた階段を上ると、左の大きな岩の下に石灯籠と祠があった。
大きな岩を敷きつめた道を上ってゆくと、二度ほど林道のすぐ横を通過する。樹林の中、丸太の階段を10分ほど登ると展望が開けて、朝日岳の急峻な岩峰が聳え立つ。すばらしい眺めだ。
ここからは大きな岩がゴロゴロする広い道を緩やかに登って行くのだ。中の茶屋跡に着いたのはちょうど7時であった。ここから、茶臼岳と朝日岳の鞍部の峰の茶屋避難小屋までは700mで、ちょうど駐車場からの中間点である。石の台のような古い指導標識があった。これは那須山の主要なポイントに必ず設置されているのだ。
茶臼山の麓を斜めに登って行く。真っ直ぐに道が避難小屋まで続いているのが見える。途中には案内板がいくつもたっていて、その中に「那須の花エゾリンドウ」というのがあった。名前からしたら、北海道に咲く花のようなのだが、この那須でも群落をつくっているらしい。楽しみになった。
ザレた登山道の右は砂防ダムがいくつも重なる谷で、その対岸に大きく朝日岳が聳えている。登って行くにつれて、すさまじいばかりの岩壁が見えてくる。本当にこの険しい岩峰に登るのかと思ってしまうのだ。
道は露岩をトラバースする。そこには鎖の手すりが設けられていた。この先で、道ばたにエゾリンドウが咲いているのをたくさん見られるようになった。
避難小屋に着いたのは7時22分である。ここから左に行くと茶臼岳で、右が朝日岳・六本槍岳である。茶臼岳は最後に登ることにして、まず朝日岳を目指すことにした。
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