関東百名山
きぬぬまやま

標高 2140m
女夫淵温泉駐車場→15分→登山口→5分→中将乙姫橋→30分→水場→25分→八丁の湯→10分→日光沢温泉→1:00→オロオソロシの滝展望台→1:20→鬼怒沼湿原→10分→T字路→50分→鬼怒沼山山頂

この山は鬼怒川の源流の山で、山頂直下にはすばらしい湿原が広がっている。尾瀬ヶ原よりも600m高いところにあって、日本で最も高い高層湿原なのだ。
登山道から眺める鬼怒沼山

 オロオソロシの滝へ
女夫温泉の駐車場


新しい吊り橋(中将乙姫橋)を渡る


二連の橋を渡る(最初の橋)


水場があった


ログハウスの宿舎の八丁の湯


日光沢温泉に着いた


ヒナタオソロシの滝への吊り橋


きつい登りの連続


オロオソロシの滝展望台

BACK 三岩岳


2009925

今日登る鬼怒沼山は往復で9時間20分もかかるので、朝早く出発することにする。困ったことに行動食がない。長時間の登山だというのに、途中で食べるものがないのはきつい。ナッツが二袋あったので、これを持って行くことにした。
駐車場を出発したのは615分である。駐車場のすぐ先で道が二つに分かれている。右の道は通行止めである。以前はこの道が鬼怒沼山遊歩道に通じていたのだが、崩落で通行できなくなっているのだ。
左の車道はすぐに橋を渡る。渡ったその先に登山口があった。長い鉄の階段があって、まずこれを上るのである。階段は途中に踊り場があって、そこで左折する。
この長い階段を上って尾根の上に出る。さっき渡った渓流の音をききながら行くと、すぐに下りになった。渓谷に向かってジグザグに下って行くと、新しいりっぱな吊り橋がかかっている。鬼怒の中将乙姫橋というのだ。どういう伝説があるのだろう。橋を渡ると左に曲がって、渓谷沿いに歩いて行く。指導標がたっているので見たら、鬼怒沼まで8.5kmと書いてあった。遠い。
鬱蒼とした林の中を歩いて行くと、道の右はすさまじい大岩壁になっていた。屏風のように絶壁が連なっているのだ。鬼怒沼山って岩峰なのかと、ビビッてしまう。
道は突然左に下る。真っ直ぐの道は岩屑で埋まっていた。崩落したので道を付け替えたらしい。

渓流沿いの明るい道を歩いて行く。流れはあまり変化のない広い河原である。10分ほど行くと、対岸はすさまじい崩落斜面になって、このすぐ先の鉄橋で対岸に渡る。でも、橋を渡って右折すると、すぐにまた鉄橋があって再び対岸に渡るのだ。この二つ目の橋から渓谷の岸を見ると、遊歩道の跡らしきものが見えた。このコースは崩落によって何度も付け替えられているらしい。このすぐ先で、右から遊歩道が合流した。でも、この道は草茫々の荒れ放題で通行止めになっているのだ。
広い河原を見ながら歩いて行くと水場があった。喉が渇いたのですくって飲んでみた。うまかった。
広い樹林の平坦地を行くと、右に急登する。そのすぐ先で樹林から抜け出すと、驚いたことに温泉旅館があった。ここが八丁の湯であった。この温泉は宿泊がログハウスのようで、遊歩道に沿って何棟も並んでいた。時間は7時半になっていた。
八丁の湯から5分ほど行くと、頭上に鉄橋が架かっている。この下を過ぎると、すぐに加仁温泉であった。加仁温泉からは林道を歩いて行く。遊歩道のイラストマップがたっていたが、そこには通行止めのX印がいっぱいつけられていた。このイラストマップのすぐ先に古い遊歩道の入口があるのだが、これも草茫々で通行止めであった。
砂利をブルドーザーで積み上げたような道を歩いて行くと、
すぐに日光沢温泉が見えてきた。この温泉はけっこう昔の佇まいをを残していて、湯治場のような雰囲気が残っていた。
登山道はこの温泉の敷地内に入って行くのだが、行き止まりではないかと心配したら、渡り廊下の下をくぐるのが登山道であった。
石段を上るとすぐに指導標がたっていて、左は根名草山となっていた。鬼怒沼山へは右に行く。
すぐに神社があって、温泉神社と書いてあった。この神社の先でりっぱな橋を渡る。渡って左に行くと、すぐに落石注意の標識があった。この登山道ではいたるところで落石注意の標識をみるのだ。このすぐ右は赤茶けた崩落地になっていて、いかにも崩れてきそうな雰囲気である。急ぎ足で通過した。
木漏れ日の林の中を歩いて行くと、ノシ滝という指導標があった。登山道の右奥に滝が見える。水量が少なくて、細い筋が何本か見える程度であった。
ノシ滝から急な道を5分ほど登ると、指導標がたっていた。左がヒナタオソロシノ滝となっているのだが、その方向に道はない。でも、この指導標から少し上に吊り橋が見えるので、これのことなのだ。
この先は急登の連続になった。シラビソの林の中をジグザグに上って行く。急なところでは木の階段が組まれている。
25分ほど急登を続けると、話し声が聞こえてきて、すぐに滝見台に着いた。この展望台からはオロオソロシの滝が見えるはずなのだが、滝なんか見えない。そうしたら、ここで休憩していた人が、遠くの対岸に見えるのだと教えてくれた。あんまり遠くなので気がつかなかったのだが、確かに滝が見えた。
滝見台にたつ指導標には鬼怒沼まで
2.4kmと書かれていた。



 湿原散策と鬼怒沼山山頂
太いロープが張られたトラバース道


日光白根山が見えた休憩所


林の中を急登する


鬼怒沼湿原に着いた


鬼怒沼湿原を行く


木道終点


行く手に山頂が見えてきた


鬼怒沼山山頂への分岐


鬼怒沼山山頂


鬼怒沼山巡視小屋


登山口の鉄階段に戻った


滝見台からも急登が続き、ターンを繰り返して高度を稼いで行くのだ。太いロープが張られたトラバース道や、二連の急な階段など、次々と難所が現れる。
30分ほど急登を続けるとベンチがあったので、ここで休憩することにした。ベンチから正面を見ると、木の間にすごく高い山が見える。日光白根山であった。
ベンチから歩き始めてすぐに、ステッキにつけていた鈴がないことに気がついた。どこで落してしまったのだろう。帰りに探しながら下ることにして、そのまま進む。5分ほど行くと、鬼怒沼まで1.5kmと書かれた指導標があった。もう少しである。傾斜は緩やかになって、樅やアスナロ・シラビソなどの針葉樹の中を登って行く。道には所々、木道が設けられていて、短い階段も現れる。
苔むした巨岩に覆われた涸れ沢を横切って、さらに歩いて行くと、針葉樹の中に紅葉が混じるようになった。行く手が明るくなると、樹林から抜け出して湿原が広がった。
鬼怒沼湿原は草紅葉におおわれていて、すばらしい眺めである。黄金に色づいた草原の中に池塘が散らばっている。この金色の大草原の中に木道が続いているのだ。
木道をのんびり歩いて行くと、すぐに二つに分かれたが、私は真っ直ぐの道を行った。帰りはこの別れた道を戻ってくるつもりだ。

今日は快晴で、池塘に真っ青な空と白い雲が映っている。草原の右には二つのピークを持つ山が見える。これが鬼怒沼山のようだ。(間違っていた、山頂はこの山の後ろに聳えているのだ。)
木道を歩いて行くのだが、何度も立ち止まって写真を撮る。振り返ると草原の上に日光白根山がシルエットとなって聳えていた。
どんどん歩いて行って、大きな池の畔に着いた。これが金沼である。金沼には鬼怒沼山の前衛峰がきれいに映っている。絶景としかいいようがない。
ここに着いたのは私が一番乗りのようで、他に人影はない。静かに景色を楽しむことができた。
金沼からさらに木道を歩いて行くと、行く手遠くに二つのピークを持つ山が見えた。この双耳峰は燧岳であった。ここから尾瀬は近いのだ。
木道が左右に分かれる。右の道が山頂への近道だと思うのだが、とりあえず直進した。ガイドブックには木道終点の字路まで行って、右折すると書いてあるのだ。
木道終点には左が大清水、右が尾瀬沼となっていた。鬼怒沼山ではないのかと驚いたが、地図を見ると、山頂を越えてさらに行くと尾瀬沼に至るらしい。
右折して、樹林の中を緩やかに登って行く。
針葉樹の中を歩いて行くと次第に傾斜が増してきて、稜線を越える。緩やかに下って行くと、行く手に紅葉に覆われた山が見える。これが鬼怒沼山であった。急な道を下って鞍部に着くと、そこに鬼怒沼山の指導標があった。直進すると尾瀬沼に至るのだろうが、私は山頂を目指す。
道はけっこう荒れていて、踏み跡といった感じである。急な斜面をどんどん登って、深い樹林の肩に着く。ここから右に少し登ると山頂であった。
山頂は樹林に囲まれていて、すごく狭い。それでも東側が少しだけ開けていて、日光白根山を見ることができた。狭い山頂だが、ちゃんと二等三角点があった。

山頂で休憩していると、雲が広がってきた。なにかしら雨でも降りそうな感じである。湿原でゆっくり休憩することにして、早々に下山を始めた。
湿原に向かってどんどん下って行き、道が平坦になると左に別れる道があった。これが来るときに見た木道の分岐に至る道である。これを歩いて行くと、樹林の中に小屋がたっていた。鬼怒沼監視小屋なのだが、監視員はいなかった。小屋の先が木道で、すぐに分岐に着く。
驚いたことに、登山者がいっぱいであった。高校生の団体までいた。木道に沿って置かれたベンチは、ほとんど登山者が座っていて、とても休憩できそうもない。あきらめてそのまま下ることにした。
湿原は来たときに見た別の木道を歩いて行く。もう日が影っていて、来たときほどの鮮やかさはなかった。それでも、写真をたくさん撮ってしまった。
湿原入口で木道が合流すると、そこにたった木の枝に、私が落した鈴がぶら下がっていた。拾った人がここまで持ってきて、下げておいたらしい。ラッキー。拾ってくれた人に感謝した。
湿原から下り始めたのが1150分、傾斜はきつくないので、走るように下って滝見台に戻ったのは1240分であった。ここから奥鬼怒温泉までは1.3kmである。
急な下りになった。歩く速度を落して慎重に下って行き、日光沢温泉に着いたのは1315分である。ここからは遊歩道歩きなので、ラクである。来た道を引き返すだけなので、MP3の音楽を聴きながら下った。
駐車場に戻ったのは1442分である。意外と早く戻ることができた。

駐車場で椅子・テーブルを出してラーメンをつくっていたら、雨がぱらつき始めた。明日の天気が心配である。明日は谷川岳に登るつもりだったが、これを止めて鳴神山に変更した。


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