ピークに戻って少し下ると、さっきの捲き道が合流してきた。
照葉樹の稜線を緩やかにアップダウンしながら行くと、再び大正池に下る道があって、そこから少し登ると指導標がいくつもたつところに着いた。右に下ると十二社神社で、左が鐘撞堂山である。ここから山頂までは30分とかかれていた。そして、これからたどる道は南尾根コースということがわかった。
林の中の稜線を行くと、樹林がまばらになって明るくなった。ガイドブックにある「伐採地あと」のようなのだが、十分な展望はなかった。そこから少し急な道を上ってピークに着くと、東の展望が開けて間近に八幡山を見ることができた。
このピークから下った鞍部にはベンチが置かれて指導標もたっていた。直進方向は鐘撞堂山800mと書かれていて、右が谷津池150mとなっていた。ここから池らしいものがちらりと見えた。
ほとんど平坦な稜線を行くと、すぐに鐘撞堂山への急な登りになった。木の板でつくられた急な階段の登りであった。これはメチャクチャにきつい。ここまではほとんど急な登りがなかったので、まいった。階段の道を少し上ると右に階段ではない登山道があった。これは階段道の迂回路だろうと思うのだが、あえて、きつい階段道を上ることにした。階段が終わって平坦になってほっとしたが、すぐ先で再び急な階段が続いていた。こんどはさらに傾斜がきつい。
ようやく階段が終わったところには、休んでくださいといわんばかりにベンチが置かれていた。でも、休まなかった。緩やかに登って行くと、左に伸びる水平道が見えて、その先に展望台がたっている。これが山頂らしい。
肩に着くと左・鐘撞堂山200m、右・古峰神社の指導標がたっていた。せっかくなので神社を見に行った。50mほど行くと煉瓦造りの祠が見えてきた。煉瓦の祠というのは変わっていると思って正面にまわったら、これは覆い堂で、その中に祠が祀られていた。
分岐に引き返して水平道を少し行くと、右に急登の道が分かれる。これを登ったほうが山頂に近いのだろうがあえて水平道を歩いた。水平道からは展望がすばらしくて、私が登ってきた長い稜線と寄居の街が一望できる。そしてその左に霞むように広がっているのが関東平野である。これを眺めながら歩いて行くと、右にターンするように曲がって、まっすぐに山頂に向かう急な登りであった。
その上には展望台が見えた。
急斜面を登ってようやく山頂に着く。山頂は広くて、真ん中に大きな東屋がたっている。その奥の広場には三角点がぽつんとあった。
まず展望台に上がって見た。東側の展望が開けていて、私が登ってきた尾根や、その奥に関東平野が広がっている。展望台の真ん中には、ここから見える山の標識がたっているのだが、筑波山はよく見えなかった。三角点の広場からは西の山々を見ることができる。アンテナ塔のたつ陣見山はわかるのだが、両神山はよくわからなかった。
|