赤鳥居の先は檜林の中を急登するのだ。急なところには丸太の階段が組まれていて、きつい登りが続く。急斜面を細かなジグザグで登るようになると、行く手には岩壁が見えてきた。この山って岩山なのかと思った。(そうなのだ)
いつのまにか自然林になって、赤い鳥居から20分ほどでベンチのある展望所に着いた。展望が広がっているのだが、今日は遠くが霞んでよく見えない。
この先は大きな岩の間を登って行くのだが、鎖が手すりのようにつけられていた。このあたりから、木々の紅葉が始まっていて、けっこうきれいである。樹林越しに大きな山が聳えているのが見える。これが稻含山なら、まだかなり登らなければいけない。
痩せた尾根になったら丸太を組んだ柵が設けられていた。見ここから眺めるとると絶壁が聳え立っていた。
この先、ロープが張られた急な階段を上って、平坦になると青い金網のフェンスが見えてきた。ここが秋畑稻含神社との分岐であった。ここから山頂を往復して、それから秋畑の神社に下るつもりである。
青い金網のフェンスに沿って登って行くと、小さなお地蔵さまが立っていた。その先は鎖が張られた急な階段道である。階段は自然の岩でつくられている。山の斜面には苔むした大きな岩が点在していて、これを登って行くのかと思ったら、道はすぐに平坦になって、丸太の柵に沿って斜面をトラバースして行くのだ。丸太の柵の道が続き、少し急登すると、神社が見えてきた。トタン壁の建物があって、ここに開いた細い通路をくぐると、その先に神社本殿がたっていた。
稻含山には二つの稻含神社があって、この山頂直下にたつ神社は「下仁田町栗山稻含神社」で、私が帰りに寄ろうと思っているのは秋畑稻含神社なのだ。
トタン壁の門を再びくぐって境内から出て、指導標に従って山頂をめざす。青い金網フェンスに沿って登ると、すぐに露岩の急登になった。紅葉がきれいであっる。ひと登りで山頂に着いた。
山頂の真ん中には方位盤があって、その横に三角点があった。360度の展望である。方位盤によると上州や信州の山々をすべて展望できるらしいのだが、遠くは霞んでいてほとんど見えなかった。でも、次に登ろうと思っている御荷鉾山が見えた、入道の頭のような山である。方位盤には鹿岳も記載されているので探してみた。霞んでいるのだが、確かに二つの岩峰が見えて、なんかうれしくなった。
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