標高 1848m
登山口→1:15→1399mピーク→50分→菅野温泉分岐→40分→糠平富士分岐→50分→ウペペサンケ山山頂

この山はかなりハードな山である。麓から見えていたピークは糠平富士で、ここからさらに1時間ほど登らないとウペペサンケの山頂には到達できないのだ。
ウペペサンケ山

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2006年7
13

今日はウペペサンケ山に登る。
昨日は糠平湖の駐車場に車を停めて寝たのだが、昨夜、小雨がぱらついていたのに今朝は快晴である。
目が覚めたら、もう6時半を過ぎていた。あわてて発進。
大雪に向かう国道を行くと、すぐにウペペサンケ山の登山口の標識があった。
ここから長い林道を走って行く。途中、1箇所だけ分岐でどっちへ行ったらいいのかわからないところがあった。カンで右に道を選んだら見事に間違っていて、すぐに行き止まりになってしまった。あとは標識がきちんとあって、登山口まで無事たどりつくことができた。
登山口前に車を停めて外へ出たとたんに、蚊の大群に襲われた。殺虫剤を撒き散らしたのだが、まったく途絶えることがない。いったいどこから沸いてくるのだ。
車の中に蚊がたくさん入り込んでしまった。かえってきたら、まず車の中に殺虫剤を撒かなければいけない。
樹林の中をゆるやかに登って行く。15分ほど行くと、道は沢の流れと一緒になってしまって、「最終水場」と書かれた指導標が木に打ち付けてあった。
ここで私は大きな失敗をしてしまった。昨日の登山でポリタンの水は3分の1まで減ってしまっていたので、ここで水を汲んでおかなけらばいけなかったのだ。
私はこの登山をそんなに時間がかからないものとタカをくくっていたので、多少水が無くても渇きを感じる前に下山できると思っていたのだ。このため、今日の登山は渇きとの戦いになるのだ。
この水場を過ぎると傾斜はきつくなって、大きな振幅でジグザグに登ってゆく。
ようやく傾斜が緩やかになると、白樺の台地の上に出る。やっと急な登りから開放されたと喜んだのも束の間、すぐに急な登りになった。これはめちゃくちやに急な登りであった。
ようやく登りついたのが1399m峰である。ここで展望が開けた。行く手には三角形の鋭い峰が聳えている。これが1610m峰である。めちゃくちゃにきつい登りになりそうである。
振り返ると糠平湖の展望がすばらしい。
ここで休憩しながらザックからポリタンを出して、ほとんど空に近いことがわかった。今日の登山は往復で7時間以上もかかるのだ。これは厳しい登山になりそうだ。
もう一つ困ったことがある。蚊がめちゃくちゃに多いことである。私は備えとして、今回新たに超音波の蚊の撃退装置を持ってきたのだが、これがまったく役にたたない。油断すると、すぐに噛まれてしまうのだ。虫除けスプレーももってきているのだが、超音波で撃退できると思っていたので、車においてきてしまった。今度、街に下りたら、防虫ネットを買おうと本気で思った。
いよいよ1610m峰を目指す。少し、稜線の平坦な道を行くのだが、すぐに下って、鞍部に着く。この間の道は、ヤブが覆いかぶさっていて、しかもそれが露を含んでいる。ズボンがずぶぬれになってしまった。そして靴の中まで濡れてしまった。
鞍部からは笹の間の急な登りである。これは本当にきつい登りであった。
もう一つ困ったことがある。この二三日、あまり食べていない。家で2ヶ月ほどブラブラしていたので太ってしまった。そこでダイエットも兼ねて、あまり食べていないのだ。
これが昨日登った山のように2時間ほどで往復できる山だったらいいのだが、今日のような7時間もかかる山だと、食べていないのは致命的になる。行動食にかりんとうを持ってきているのだが、水がないので食べにくい。水と一緒でないと、ほとんど食べることができない。いわゆる「シャリバテ」を経験することになった。
1516m峰への登りでは本当にバテてしまった。足が思うように上がらなくて、普段のようにリズムを持って登って行くことができない。ようやく1610m峰に登り着いた。
バテバテであったが、ここからの眺めはすばらしかった。行く手にくっきりと糠平富士が聳えているのだ。いかにも高山の趣きがあって風格がある。(私はこの山をウペペサンケだと思っていた。)
ここからは稜線の登りで傾斜もゆるやかになった。景色がすばらしくて、なにかしら元気がわいてくる。
でも、稜線は見た目以上にアップダウンがあって、けっこう体力を消耗する。途中に菅野温泉への分岐があったが、その温泉の方向の標識が外れている。もしかしたら廃道になってしまっているかもしれない。
稜線の緩やかな道を
1時間ほど歩くと、いよいよ山頂への急登が始まる。今回の登山ではシャリバテやら水がないやらで、めちゃくちゃにバテてしまっている。
あえぎながら登って、ようやく山頂にたどり着く。
山頂には4人の登山者が休憩していた。ここには三角点がある。
山頂の標識で驚いたのはウペペサンケ山頂と書かれていたことである。ここは糠平富士のはずだ。三角点があるので山頂ということにしてしまったのだろうか。

ここからはニペソツの展望がすばらしい。この山にはもう一度登りたいと思っている。そんな時間がとれるかどうか心配だが。
三角点から少し離れたところに糠平富士の指導標があって、「最高点まで1.5km」と書かれていた。バテバテでもう動きたくないのだが、やはり山頂まで行かなければ…。
糠平富士から山頂に向かう。最初は岩稜に道である。はるか遠くにいくつかのピークが見える。この中に指導標らしきものが見えるピークがある。どれがウペペサンケの山頂なのだろう。それにしても遠く感じる。1.5kmと指導標にはあったのだが…。
岩稜が終わったら大きな下りが待っていた。これを下って、もう一度登り返すのかと思うと、げんなりしてしまう。
急な道を下ると鞍部には雪渓が残っていた。雪を手ですくってみた。冷たくて気持ちがよかった。
登り返す。息がきれる。
稜線の道になって緩やかなアップダウンを繰り返して山頂を目指す。
行く手に指導標の立つピークが近づいてきた。
ようやくピーク。指導標には「ウペペサンケ山本峰」と書かれていた。ここでしばらく休憩。かりんとうを食べたのだが、水が少ないので十分腹の足しにはならない。水もほとんど残っていない。困った。
引き返す。
この帰りの道は渇きとの戦いである。のど飴を口に含んで歩いたのだが、口の中がベタベタしてどうしようもない。
糠平富士の山頂まで戻って、ここで水を飲んだらポリタンは空になった。
今朝の露の中を歩いて濡れてしまった靴の中が気持ちが悪い。
稜線の下りは気持ちがいいはずなのに、今日はそうした余裕がまったくない。
水場までたどり着くことだけを考えて歩いた。
1610m峰からの下りはめちゃくちゃにきつくて、さらに1399m峰への登りもきつかった。
1399m峰からは水場までひたすら下るだけである。
ようやく水場にたどりついて、腹いっぱい水を飲んでしまった。腹が苦しい。
水場から登山口までは10分ほどである。帰ってきたのは3時半であった。
久しぶりに長い時間の登山をした。疲れた。明日は休憩日にする。

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登山口


ダケカンバの林を行く


最終水場


1399m峰から1610m峰を望む


1610m峰山頂


1610m峰から糠平富士


菅野温泉分岐


糠平富士山頂


糠平富士なのにウペペサンケ山の標識がたっていた


糠平富士からウペペサンケ山への稜線の道


岩交じりの道を行く


雪渓が残っていた


山頂は目の前だ


ウペペサンケ山山頂


ウペペサンケ山本峰と書かれていた





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