おぼこだけ

標高 999m
登山口→1:00→雄鉾沢出会い→1:30→壁下→1:00→雄鉾岳山頂→40分→壁下→1:00→雄鉾沢出会い→40分→登山口

雄鉾岳はすさまじい絶壁をもつ山で、その雄姿を是非とも見たかったのだが、まったくの霧の中を歩くことになって何も見えなかった。でも、すごく険しい山だということはよくわかった。
雄鉾岳山頂

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2006年810

明日は雄鉾岳に登る。カーナビで設定すると八雲町の傍を通るので、この街に立ち寄ることにした。ここでホームセンターを探すつもりだったが、100円ショップがあって、ここを覗いていたら欲しかった虫除けスプレーが手に入ってしまった。
あとはガソリンである。安いスタンドはないかと街の中を走って行くと、セルフで132円のところを見つけてしまった。札幌近郊でさえ138円だったのに、いい店を見つけてしまった。ここから雄鉾岳に向かわなければいけないのだが、すぐ近くにホーマックがあったのでやっぱり立ち寄ることにした。ここで作業用のズボンを1000円で買った。今履いている登山ズボンがだいぶ汚れてきているので替え用に買ったのである。
さらにスーパーでビールを仕入れて準備完了、登山口に向かった。
車の中で眠って朝を待つ。


811

雄鉾岳には去年登りに来ている。でも、天気が悪くて、40分ほど歩くと倒木が激しくなり諦めて引き返したのだ。今回はなんとしても登るつもりだ。
ところが、今朝は天気が悪い。午後からは曇りで雨マークはなかったのだが厚い霧がかかっていて、今にも降り出しそうである。去年のこともあって、どうにも気が重い。
いろいろ悩んだが、今日はあきらめることにした。どうせ、青森へ渡るときはこの近くを通ることになるので、そのときに登ったらいいのだ。自分にそういいきかせて登山口を後にした。
さて、どうしようかと思う。このまま札幌方面に引き返そうかと思ったが、ガイドブックを見るとこの近くにヤンカ山がある。名前が面白いし、往復3時間で登れる山なので行ってみることにした。日本海側に出なければいけない。札幌の方向とはまったく逆である。
海岸線を走って熊石町に着き国道を右折、ヤンカ山の登山口に向かって登って行く。登山口に着いたのだが、まったく荒れ果てていて、しかも車の外ではアブが群れをなして飛び交っていた。とても車から降りる気にならなかった。この登山は取りやめにした。そうすると、もういちど八雲町に戻るしかない。
来た道を引き返して行くと、霧がだんだん晴れてきている。日本海側に降りたときも気がついたのだが、下は意外と天気は良くて山にだけ厚い雲がかかっているのだ。この霧は時間とともに晴れるのではないかという気がする。
もう一度気持ちを変えて雄鉾岳に登ることにした。私も優柔不断である。
雄鉾岳の登山口にまたまた戻ってきた。
出発は75分である。
登山道は右に深い谷を見て、この雄鉾沢に沿って続いている。
樹林の中を10分ほど行くと道は谷に向かって下って行く。まず流れを渡らなければいけない。この山では沢の徒渉を何度かしなければいけないのだが、ガイドブックには沢靴は必要ないと書いてあった。でも、実際歩いてみると沢靴のほうがよかったと痛感させられた。まず最初の渡渉であるが、飛び石があるのだが岩が濡れていて、いかにも滑りそうである。実際に滑るのだ。なんとか靴をぬらさずに渡ることができたが、これから先の渡渉のたびにかなり苦労させられた。
もういちど徒渉してしばらく流れの左の踏み跡を行く。
荒れたていてすごく歩きにくい。
やがて行く手には函が現れた。これは高捲くしかない。帰りにわかったのだが、この函が「クマンベツの滝」であった。
急な道をロープにすがって登って、再び川原を下る。
行く手にはすさまじい崩落地が見えてきた。谷の右側がかなり長い区間で崩れ落ちている。流れの左側の巨岩を乗り越えて、なんとかこの崩落地を過ぎる。
歩き始めて50分ほどで二股に着いた。でもこれがガイドブックにある雄鉾沢と銀山沢の出会いなのかどうかはわからないのだが、ともかく右の沢を行く。
二股から赤いテープを探しながら40分ほど行くと、再び二股があった。赤いテープが沢の真ん中の尾根につけられていた。このテープに沿って尾根を登ったが、すさまじく急な登りで最後は巨岩の横を急登する。踏み跡にしたがって巨岩の横で尾根を越した。急な道を下るが、踏み跡がほとんどなくなってしまった。おかしい。赤いテープもみあたらない。引き返すことにした。
二股の登り口に戻ると、テープはないのだが沢を渡ったところに踏み跡が見える。尾根を登るのではなく、左側の沢を渡るのが正しかったのだ。
この踏み跡を辿ると赤いテープが下がっていて、道は間違っていないことが確認できた。
でも、歩いて行く道は極めて心細ももので、沢の流れはだんだん細くなってくる。
こっちの沢に入ってから35分で水場の指導標の前に着いた。ガイドブックに記載のある水場である。これで山頂に向かう道に間違いないことが確認できた。
あたりは完全に霧に包まれてしまっている。天気の回復を期待していたのだが、それは無理のようだ。
水場から右の涸れた沢に沿って登ってゆく。最初は少しだけ水が流れていたのだが、岩のゴロゴロする急な登りになった。生い茂る草木が覆いかぶさる道で、薄暗い溝の中を登ってゆくのだ。
ようやく視界が明るくなって平坦になると、そこが岩壁下のようでる。目の前に岩壁があるのだが、少し上は完全に霧に隠れてしまっている。
この岩壁に沿って左に行くのだが、生い茂る草木が道を覆い隠している。これを掻き分けながら歩いて行く。霧で草木はたっぷりと露を含んでいて、おかげでずぶ濡れになってしまった。ようやくルンゼの登りになった。これはロープにすがって登る。長いロープの登りが終わってほっとしたら、次のロープが下がっていた。
最後はほんとに狭い岩の溝を登って、ようやく台地の上に登り着く。
予想に反して広い草原が広がっていた。鋭く聳える絶壁の上だからどんな険しい展望があるかと思ったら、広大な笹原だったのだ。
右手には岡のようなピークが見える。これが山頂である。
この台地の上では意外と視界が開けていて、霧はこの下で渦巻いていたようである。でも、空は真っ白で日差しはみえない。
山頂まではすぐ近くのような気がしたのだが、それは大間違いであった。笹の原は見た目とはまったく違って、起伏がある。いったん下ると背の高い笹薮の中に入っていってしまって、笹薮を掻き分けて進まなければいけなかった。
涸れた沢のような溝に出ると、そこには赤いテープがあって、それは溝を下る方向についていた。山頂はこの溝を登ったところだったと思うのだが、目印にしたがって下ってみた。でも、やっぱりおかしい。
もういちど引き返して、登った。
上りきったところが山頂であった。あのテープはいったいなんだったのだろう。
ともかく山頂である。頂稜部に広がる草原が一望できる。1115分であった。
天気はよくなかったが、これだけの眺望があったら十分である。
雨は降らなかったが全身ずぶ濡れ。靴の中も水浸しである。これはヤブの露で濡れてしまったのだ。
ともかく、うれしい。去年登れなくて引き返してしまったことを思い出すと大感激である。でも、去年樹木に遮られてどうにも進めなくなった、あの場所が今回はなっかたような気がする。あれはいったいどこだったのだろうと思ってしまう。
1150分に下山開始。
水場には1311分、二股145分、登山口に戻ったのは3時少し前であった。
やっと、帰ってきたという感じであった。


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雄鉾岳登山口


鉛川を右下に見ながら行く


この流れを渡る


沢の中を行く


ロープにすがって高捲く


クマンベツの滝、高捲いて滝の上に出た


崩落地が見えてきた


二股から雄鉾沢に入る


上の二股で間違えてここを登った


細くなった沢を急登する


水場に着いた


暗い涸れ沢を急登する


絶壁の下に着いた


ルンゼをロープにすがって登る


雄鉾岳山頂




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