BACK 藻琴山
2004年7月15日
今日は摩周岳に登る。
私は登山が好きで、暇さえあったら一人で山に出かけているのだが、ほとんど単独行である。もし私が、山をほとんど登ったことのない人を登山に連れていくとしたら、この山を選ぶだろう。
この山では傾斜がほとんどない。摩周湖の外輪を水平にひたすら歩くことで、初心者でもバテルことはほとんどない。
何よりすばらしいのは、そのコースのほとんどで、摩周湖を眺めながら歩けるということなのだ。そしてお花畑も広がっている。山頂直下はけっこう登りがきつくなるが、それでもそんなに長い区間ではない。山頂からは摩周岳のアルペン的な絶壁も見ることができる。
快晴のときにこの山を登ることができたら、絶対、山を好きになってくれると思うのだ。
摩周岳の登山口は観光客がひしめく第一展望台にある。
ここは駐車場が有料である。
この展望台から見る摩周湖はすばらしい。湖の向うに聳えているのが摩周岳である。特に今日は快晴で、鏡のような湖面に摩周岳が写っている。摩周湖は「霧の摩周湖」といわれたりするのだが、私が初めてこの摩周湖に来たときは霧で何も見えなかった。摩周湖の湖水は世界一の透明度を誇り、すばらしい蒼である。
湖には一つだけ島があって、このカムイ岩が湖面のポイントになっている。
いつ来てもこの展望には感動してしまって、観光客と一緒に写真を撮って、それから登山口に向かった。
登山口は駐車場の右手奥にある。「摩周岳登山口」と書かれた大きな看板が立っているのですぐにわかる。
摩周岳までの道はほとんど傾斜のない道を行く。最初は緩やかに下って行く。
登山道の左手にはいつでも、真っ青な摩周湖の湖面を見ることが出来る。
樹林の中に入ったり、ゆるやかに起伏を繰り返しながら進んで行く。
西別岳との分岐にには2時間ほどである。この間、本当に登りはほとんどなくて、散策しているようなものである。
分岐から西別岳がすばらしい形でそびえているのを眺められる。この山にはまだ登っていない。
昔のガイドブックでは、ここから西別に登るコースは荒廃して通行不能と書かれていたのだが、今は整備されている。
ここを過ぎると右手に大きな火口が見えてくる。
摩周湖は二重火山で最初の噴火口に水がたまって摩周湖になったのだが、第二火口には水が溜まらず、その火口壁が摩周岳になっているのだ。
登山道はその第二の火口の淵を巡って山頂に至る。火口の内側から見るとすさまじい断崖絶壁なのだが、登山道はその裏側を通るため、樹林の中の登りになる。
この登りはけっこうきつい。でも、その距離は短かくて、すぐに山頂に着くことができる。
山頂からの景色はすばらしい。
なのよりも、摩周湖のエメラルドの湖水の広がりがすばらしい。この展望は、普通観光客が展望台から見るものの、ちょうど反対から眺めた景色なのだ。
山頂からはさらに火口壁の断崖が続いている。
このすばらしい景色を眺めるために、延々と長い道を歩いて来たのである。
山頂では、素晴らしい摩周湖の展望にしばし呆然として眺めていた。
この山は、今回の北海道登山旅行で、一番の想い出の山ある。
ただ、帰路はものすごく長く感じた。傾斜はないとはいいながら、登山口に戻ってきたときはほとんどヨレヨレになっていた。
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観光の駐車場の奥に登山口がある
左手にはいつも摩周湖
行く手に摩周岳
縦走路から西別岳
西別岳との分岐
摩周岳山頂
山頂から摩周湖
下山路から振り返る |